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 つまり石原派を事実上引き継いだ森山裕氏が選対委員長になっているので自分を大事にしてくれるだろうという自信があるのだろうか。それにしても、気づくのはどの記事を読んでも「伸晃の自己都合」にしかみえないことだ。びっくりする。

伸晃氏が動くとドラマが起きる

 ここまで読んで、伸晃氏はいい加減だなと思う方もいるだろう。しかし大事な話はここからだ。伸晃氏には偉大な役割があるのです。それは「石原伸晃が日本の政界を動かしている説」である(ただし本人の意図していないところで)。彼が動くとドラマが起きるのだ。

 疑う方にはこれまでの伸晃氏の「実績」を挙げてみよう。

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・2012年の自民党総裁選。当初の本命は伸晃氏だった。しかし失言の連発などで失速。2位にもなれない敗北を喫した。逆転で当選したのは安倍晋三氏(2回目)。安倍長期政権の流れをつくったのは石原伸晃。

・同年の衆院選は父親の石原慎太郎氏(東京都知事)が国政復帰を表明。息子(伸晃氏)がピリッとしないから自分がやるしかないように見えた。その結果、第三極の波が起き、国政でも今の維新に連なる流れをつくったのは石原伸晃。

©文藝春秋

・同選挙では俳優の山本太郎氏も「新党 今はひとり」を旗揚げして立候補。伸晃氏を名指しして東京8区から出馬した。この選挙で山本氏は敗れたが1年後に政界入り。れいわ新選組の礎をつくったのも石原伸晃。

・2016年の東京都知事選。自民党の東京都連とケンカしたのが小池百合子氏。当時の都連会長は伸晃氏。伸晃氏らを相手にして圧勝した小池氏は翌年「希望の党」騒動を起こす。その流れで立憲民主党や国民民主党が生まれた。やはり石原伸晃が政界再編の働きをしていた。本人の知らないところで。

そして杉並区さえも動かした

 そして2年前。伸晃氏は野党共闘候補の吉田晴美氏に敗れ、そのあと杉並区が動き出した。