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 自宅で撮影をしていて、その後ノーメイクの撮影もするという事で、メイクを落とすにあたり、スタッフさんの前でピアスとかアクセサリーを全部外し、すべて机の上に置き洗顔に行きました。

 で、撮影が終わり、外したジュエリーを着けようとしたらピアスの片方が無かったのです。その彼女も「おかしいですね」って言いながら部屋中一緒に探したり、撮影した写真を確認しながら「このときはピアス着いてる」「ここでは取ってる」って一緒にチェックして。居残って探してもらってるのが申し訳なくなり、その日は帰ってもらったんですよ。そしたら数日後、急に「今月で辞めます」って連絡が来ました。もう怪しいじゃないですか!(笑)

 この彼女もなかなかの芝居力だったけど、逮捕された元シッターほどじゃなかったですね。彼女には、何年にもわたって騙されてましたから。「ママ、ママ」って親しげに。「ほんとはベビーシッターとかしなくてもいいんですけど、人のお役に立ちたいから」って。長野かなんかのお寺のお嬢さんという設定でした。それも全部嘘でした。

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病院に駆けつけて目撃した夫の変わり果てた姿

――窃盗事件の次はご主人様が2020年に脳梗塞を発症されました。現在の状態はいかがでしょうか?

神田 日常生活は大丈夫ですが、後遺症はありますね。時々、乗物酔いしている感じがするらしく、船は乗れないです。あと左半身が後遺症で温痛が分からない。お風呂に入るときも熱い、ぬるいが分からないので右手でお湯をチェックしてからじゃないといけないんです。会話は最初は声が出せない程でした。喋れるようになっても長時間だと疲れてしまうみたいでしたけど、今は全く大丈夫です。

――改めて、ご主人様が脳梗塞を発症したときのお話をお聞かせください。

神田 私が実家にいて、主人がそこから10分くらいの距離の自宅にいて。朝お手伝いさんから連絡が来て「御主人が倒れてます…!」と。すぐにお手伝いさんが救急車を手配してくれて、私も急いで病院に駆けつけると、見たこともない姿で彼が横になってました。吐いたものがバァッてビニールに入っていて、初めて「人の死」みたいなものを感じて、涙がボロボロ出てきて怖かったです。

 

――入院当初は、歩くことも難しかったそうですね。

神田 そうです。全く歩けませんでした。全く歩けないし、車椅子にすら乗れなかったです。最初は椅子にも座ることができないので、ベッドに寝たきりというか。そこからスタートして、体を起こせるようになって、車椅子にも乗れるようになり、車椅子移動になって。下手したら、一生車椅子かなって思いきや、ちゃんと立って、平行棒でリハビリしたり。とにかく頑張って歩行練習するんですよ。今日はこれくらい歩けたとか、ちょっとずつ、ちょっとずつですよね。