私は、普段から自宅と実家を行ったり来たりしてるんですね。自宅に無いってことは実家に置いてあるのかも…。実家で見つけられない時には、自宅のほうにあるのかも…、と思っていましたので、発見が遅れたんですよ。
――盗まれたものは1点や2点ではなかったそうですね。
神田 80点近くですね。ものの見事にやられました。たぶん最初から窃盗目的でベビーシッターの面接に来てたんですよ。警察も「たまたま今まで捕まっていないだけでプロの人だ」と仰っていました。
バッグや貴金属以外にお金もしょっちゅう無くなっていて。財布に現金を入れてもすぐに無くなってしまうのであれ?って。買物など外での支払いはカードがメインでほとんど現金を使わないのに、入れておくとすぐなくなるんです。
それであるとき、現金を財布に入れて置いて無くなるか様子をみたら、やっぱりないんですよ!誰かが抜いてる…。そこで、お手伝いさんやシッターさんみなさんに聞いたんです。「あの…、たぶんないと思いますが、私の財布とか触ったりしてませんか…?お金が無くなっていて」って。
そしたら例のシッターさんが、(私、ママって呼ばれてたんですけど)「ママみたいにたくさん入ってないんですけど、私も実はここの家に来てから、1万とか2万、あれ?無いなっていうときが何回かありました」って言われて。私からすると、「えーっ!!それは申し訳ありません!」じゃないですか。だから家の中なのに、早速シッターさん用に鍵付きのロッカーを用意しました。
――ご自宅は普段から人の出入りが多かったのですか?
神田 シッターさんやお手伝いさんが1日に3、4人は出入りしてたのかな。交代制で4人のシッターさんにお願いしてました。一人のシッターさんに長い時間見てもらわないようにしていたんです。その人がお母さんだと思われても困るし、イライラされて娘に八つ当たりされても嫌だから、短い時間で切って、シッターさんは1日2人とか3人くらい出入りしてました。
それで他の方は、みんな「財布を触ったこともありません」って言うんですけど、そのシッターだけは違ってて。「ママのお財布がカーペットに落ちていたから、いけないと思ってバッグの中に入れておきました」とか、「ちょっとお財布が落ちてたので鏡台の上に置いたことはありますけど、中なんて開いたりした事はございません」って。
「警察で調べられたときに指紋が出てきても怪しまれないようにそう言っておいたのではないか…」と警察の方が言っておりました。そもそも、床の上に私の財布が落ちてるなんて絶対あり得ない。私はガサツですけど、そこまでガサツじゃないですよ。財布をまるまる床に置くってことはない。鞄をポンって置くことはあっても、財布だけを床にポンは絶対ないんですよ!でも彼女はそうやって私に言ってきたのです。