7月7日、長野県中野市で男女4人が殺害された事件を巡り、長野県警は60代の女性を殺害した疑いで青木政憲容疑者（32）を再逮捕した。青木容疑者は警察官2人を殺害した疑いですでに逮捕されており、逮捕は3度目。
日本を震撼させた猟銃立てこもり事件の背景で何があったのか。当時の記事を再公開する。（初出：2023年5月25日。年齢、肩書は当時のまま）
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迷彩服に身を包み、警察官と女性合わせて４人を次々に襲撃、民家に立てこもった青木政憲容疑者（31）がついに殺人容疑で逮捕された。容疑者が立てこもったのは、自身の父・青木正道市議会議長の家で、青木容疑者は議長の長男だということも判明している。山間に静かにたたずむ長野県中野市は、いまなお史上稀にみる凶行に揺れている。
青木容疑者の確保後の26日正午ごろ、“長野県警本部長“が今回の事件についての会見開いた。社会部記者が解説する。
県警本部長が“異例”の記者会見
「事件を受けて、長野県警本部長が会見を開きました。通常、殺人などの事件は捜査一課長や刑事部長が会見をする場合が多いのですが、今回は県警トップの本部長による会見です。ことの重大さを現していると言えるでしょう」
会見で本部長が説明した事件の概要は次の通りだ。
「25日の午後4時26分、通報者から刃渡り30cmくらいのサバイバルナイフで女性が刺さされたという旨の通報が警察にありました。青木容疑者はこの女性を刺して殺害した後、午後4時37分に到着したパトカーに向けて猟銃のようなものを2回発砲し、警察官2名を殺害しました。その後、容疑者は自宅に立てこもるも、自宅に取り残された母親と叔母は自力で脱出し、命に別条はなかったということです」（前出の社会部記者）
サバイバルナイフで刺されて死亡した女性は、近くに住む村上幸枝さん（66）で、銃撃を受けて亡くなったのは、110番を受けて駆け付けた中野署地域課の玉井良樹警部補（46）と池内卓夫巡査部長（61）。
また、現場付近に倒れて死亡していたのは、近くに住む竹内靖子さん（70）と確認され、死者は計４人になった。県警は26日付で、「銃器等使用連続殺人事件捜査本部」を約100人体制で立ち上げた。
