寝冷えするので冷房は使いたくない、でも熱帯夜はキツイ!
これもよく質問を受けます。「エアコンの“切タイマー”は何時間にセットすればいいの?」というご相談です。そもそも「エアコンをかけたままで寝るのは健康に悪そう」という都市伝説もあり、とくにご高齢の方は熱帯夜でもエアコンをつけずに寝ることが多いと聞きます。
気象庁は「夕方~翌朝までの最低気温が25℃以上を熱帯夜」と定義しています。でも体感的には30℃近くに感じるのではないでしょうか? それは湿度が70~100%もあるのがザラで、しかも無風のときがあるからです。もちろんタオルケットを羽織れば、また熱がこもります。
「エアコンをかけて寝るのは不健康」というのは大嘘なので、熱帯夜には必ずエアコンを使いましょう。もしエアコンを使わずに一夜を過ごすと、知らぬ間に熱中症になる危険があります。湿度が高いので寝汗をかいても蒸発せず体温調整機能がうまく働かなくなり体内に熱がこもる。これが熱中症です。また体は必死に体温を下げようと、ますます汗をかくので今度は水分不足になります。
寝苦しいと感じたり、「今夜は熱帯夜になります」とニュースなどで聞いたりしたら、必ずエアコンをつけて寝てください。設定は冷房運転で温度は26~28℃にします。気温が28℃以下なら除湿運転でもいいでしょう。目標湿度は50~60%です。
「切タイマー」を利用する場合は睡眠サイクルを考慮
夜通し運転するのに抵抗がある方は「切タイマー」を利用します。セットするのは起床2時間前です。たとえば11時に就寝して7時まで8時間寝る方は、2時間前の「6時間」の「切タイマー」をセットします。
人間の睡眠は浅い眠りと深い眠りを1セットとして、これを3、4回繰り返します。この1セットは人により1時間半という場合もあれば2時間という場合もあるので、普段の生活サイクルから1セットの時間を割り出してみてください。3か4で割って余りが少ない方があなたの睡眠サイクルの1セットです。1セット2時間の方で3セット=6時間睡眠、もしくは1セット1時間半で4セット=6時間睡眠なら「切タイマー」は「4時間」になります。
つまり最後の1セットの睡眠の始まりでエアコンをOFFにすると、室温も徐々に高まり約2時間後に室温が高くなったところで目が覚めるというわけです。
よくやりがちなのは、床に入って寝るまでの「1時間」の切タイマーです。これだと気持ちよく寝られるのは最初の1セットだけなので、2時間ごとに目が覚めたり、寝不足気味に感じたりしてしまいます。
もちろん電気代が気にならない場合は、夜通しエアコンを付けて寝てもいいでしょう。ただしお腹を冷やさぬよう、きちんとタオルケットを羽織ってくださいね。
また就寝前のお風呂も効果的です。詳細は別に譲りますが、ぬるめのお風呂に入って体の芯を温めると、非常に寝つきが良くなると医学的にも証明されているそうです。