「今年の夏は暑くなる」という言葉が毎年聞かれるここ数年。日々の電気代も、5月から「再エネ賦課金」の値上がりによって高くなっていますが、なかでも料金変動型プランに加入している方は、電力不足がどれくらい金額に響いてくるか、戦々恐々としはじめている頃ではないでしょうか。

 そこで、この記事ではエアコンに関する小さな「?」から、経済的にエアコンを使う方法、そして古いエアコンでも寝苦しい夜が快適に健康に暮らせるちょっとした「!」をご紹介します。

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「エアコンはつけっぱなしの方がいい」は本当?

 情報番組を見ていると「エアコンはつけっぱなしにした方が、電気代は安くなる」と、よくいわれています。はたして本当でしょうか?

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 結論から言うと、これは半分正解で、半分不正解です。なぜならエアコンの種類と使い方で、つけっぱなしにした方が良いかどうかは大きく変わってくるからです。

(1)つけっぱなしにした方がいいエアコン

 エアコンの説明書が手元にあれば、ぜひ「人センサーがついているかどうか」を確認してみてください。人センサーがついているエアコンは、「人がいなくなるとエアコンを送風にする」「人が不在の状態が何分か続くと自動的に電源を切る」などの機能があります。説明書の中では「エコ運転」「電気代を安くする」などの見出しで説明があるでしょう。

 このようなエアコンは、「エコモード」などをONにすると、自動で電源のオンオフを管理してくれます。つまり、自分で電源を切る必要がなく、むしろつけっぱなしにしておくことで、最も効率的な状態をキープできるのです。

 もし説明書がない場合は、エアコン本体の正面カバーを見てください。カバーの一部が薄い半透明のプラスチックでできていて、カバーを開けると下記写真のような部品がある場合、それが人センサーです。機種によっては常時クルクルと回るカメラを備えている場合もあります。

本体のプラスチックとは明らかに違う小窓がある
カバーを開くとドーム型の部品。これが人センサー
こちらは簡易サーモカメラの「IRセンサー」。人センサーよりも細かく状況を解析する

(2)つけっぱなしにしない方がいいエアコン

 一方、説明書に「自動電源OFF」などの記述が何も書かれておらず、それらしきセンサーも見当たらない場合は、自動で電源をコントロールできないエアコンの可能性が高いです。とくに4畳半~6畳向けの小型エアコンは、センサーのないものが多いです。そうしたエアコンは、外出時につけっぱなしにしていると、誰もいない部屋を冷やすために電気代を無駄に使い続けてしまいます。

 しかし、例えば近所のコンビニにちょっと買い物に行き、10分程度で帰ってくる場合には、外出前にエアコンの電源をオフにするのはなんだかもったいない気もします。エアコンは運転開始時に最も電力を消費するため、あまりこまめにオンオフを繰り返すと、むしろ電気代が高くなる……という話を聞いたことがある人も多いはず。