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「冷房はつけっぱなしの方がいい」は本当…? 意外と知らない“夏場のエアコン使用”3つのNG

2021/07/28
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快適に眠るためには「切タイマー」を使うべき?

 最新のエアコンには「切タイマー」とは別に「おやすみ運転」機能が付いているものがあります。この機能がついていれば、ぜひ使ってみてください。人の睡眠パターン(浅い眠りと深い眠り)に合わせて、少しずつ温度を高くして設定温度+2℃程度で終夜運転し、心地よい眠りをサポートしてくれます。

 では、こうした機能がないとき、睡眠時に快適にエアコンを使用するにはどうすればいいでしょうか? これも、睡眠パターンを使います。人の睡眠パターンでは、眠りに落ちて深い睡眠に入った後、1時間半~2時間で浅い眠りに変わります。この浅い眠りになったとき、部屋が暑いと人は起きてしまうのです。

人の睡眠パターン(厚生労働省ホームページより)

 とくに1回目のパターンはかなり浅い眠りまで覚醒するので、切タイマーを設定する際は2時間以上にしておくことが必須です。そうすれば、浅い眠りになった瞬間も涼しい状態でいられるからです。一方、2、3回目のパターンは1回目よりは覚醒しにくいので、切タイマーを4時間にするか6時間にするかは、睡眠の深さや年齢、エアコンの好き嫌いにあわせて変えると良いでしょう。

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実は室外機の掃除も大事!

 また、エアコンを効率的に使うためには掃除も必要です。エアコンの室内機は、自動お掃除機能が付いていたり、月に1度はフィルターを掃除している、という方も多いでしょう。でもちょっと待ってください! エアコンは室内機で部屋の熱を吸い取って、室外機でその熱を外に捨てます。いわば熱を運ぶベルトコンベアなのです。

 ですから室内機だけをいくらキレイに掃除しても、熱を捨てる室外機の回りが汚れていると、そこに熱が溜まってしまうので、結果効率が悪くなり電気代が上がってしまいます。

 室外機の回りにあれこれ物を積んでいたり、室外機がかっこ悪いからと木のカバーをしてしまうと、風通しが悪くなって効率よく熱を捨てられなくなります。また室外機を壁にピッタリくっつけると、これまた風通しが悪くなるので、電気代が高くなる原因になります。そのため、室外機は壁から10cmほど離すようにしてください(通常、室外機の足にはブロックのようなものが付いていて、ブロックがつっかえて壁との間に10cm程度のすき間ができるようになっています)。

 こうしたちょっとした使い方の工夫で、古いエアコンでも最新のエアコン並みに経済的、そして快適、健康的に使えるようになります。ぜひ実践してみてください。

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