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改札を抜けるとすぐに駅前広場が。東に向かうと…

 豊島園駅は、電車を降りてホームを歩き、そのまま改札を抜けるとすぐ駅前広場に通じる実にシンプルな駅だ。駅前広場の傍らにはドトールやスタバなどの飲食店がある。そして、すぐ脇にはスタジオツアー東京に通じる公園だ。人波はそちらに向けて流れてゆく。ただ、今回の目的はそこではない。旧としまえん、スタジオツアー東京以外に何があるのか、である。

 なので、駅前広場からドトールの脇の路地を抜けて東に向かう。何やらハリー・ポッターシリーズを盛んに上映していそうな映画館があり、昔ながらの雰囲気を匂わせる小さな商店街がある。その先には、都営地下鉄大江戸線の豊島園駅が見える。

 
 

 大江戸線そのものは、2000年に全通した比較的新しい地下鉄路線だ。ただ、豊島園駅に関しては1991年というだいぶ早い時期に開業している。そのときはまだ大江戸線の名前はなく、都営12号線といった。開業区間も練馬~光が丘間。豊島園駅はその途中のひと駅だった。

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 大江戸線はもちろん地下鉄なので、駅が見えるといってもそれは地上への出入り口のこと。ちょうど豊島園通りという通りの地下を走っていて、この道をまっすぐ南に行けば練馬駅方面に通じている。

 豊島園通りは、豊島園駅の周りで唯一といっていい大通りだ。大江戸線の出入り口から通りを渡った向こう側にはスーパーのまいばすけっと。クルマ通りも人通りも多い、いかにも典型的な住宅地の中の大通りといった趣である。

 

 スタジオツアー東京の世界観が漂う西武の豊島園駅前から歩いてほんの2~3分ほどなのに、もうまったくテーマパークの空気は消えている。豊島園通りから東側に路地を入るとまったくの住宅地ゾーンだし、たくさんのお寺が集まっている一角もある。南に目を向ければ練馬駅近くの高いビルも見える。

駅の西側を歩く。『15の夜』の舞台になったという公園も見えてくるが…

 反対に、豊島園駅の西側はどうなっているのだろうか。いったん駅前に戻って、スタジオツアー東京の賑わいを横目に今度は西武線西側の路地を歩く。

 

 スタジオツアー東京は、旧としまえん跡地の一部にできた施設で、それ以外は公園として本格的に生まれ変わるべく現在は工事の最中だ。だから、公園の外周に沿って歩くということは、旧としまえんの外周に沿って歩くということである。