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彼女との会話は毎回盛り上がる。いつも3時間から4時間も話し続けた。その席で銀座のクラブで長く働いていたと打ち明けられた。彼女の座持ちのよさの理由がわかった。接客のプロだったのだ。
三度目の食事の後、写真が送信されてきた。姿見に映る彼女自身のセミヌードだ。仕事で扱っているものなのだろう、布の小さい、透けそうで透けないピンクのセクシーなランジェリーを身につけていた。全裸よりもむしろそそられる。
「素敵です!」
興奮して、すぐにお礼のメッセージを送った。
翌日も写真が届いた。やはりランジェリー姿。今度はブラック。腰に手を当ててポージングしていた。
「ありがとう! 会いたい!」
メッセージを送り、その翌日、食事の後、シティホテルに入った。最高の夜になるはずだった。服を脱がし合い、抱きしめ合い、彼女の大切な部分に手を伸ばすと、つるつるに処理されていた。テンションはさらに上がった。その後はあまり記憶がない。ベッドの上でめくるめくような時間が流れた。
ところが行為の後、こちらが余韻に浸っている横でお経が始まったのだ。
「えっ……」
息がつまりそうになった。さきほどまでの女性との行為とお経が、頭の中で結びつかなかった。
さっきまで屹立していた自分のモノを上から見る。しょぼんと下を向いている。情けない姿だ。やることもないので、自分のモノをちょんちょんと人差し指ではじいてみる。うんともすんとも言わない。
まるで涙のように、尿道から滴が落ちた。周囲の毛には白いものが数本交ざっている。物悲しさが増す。
お経は15分ほどで終わった。
彼女はある新興宗教の信者だった。