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「サービスエリアに50代男性の洗濯物が…」「冷たい水がボタボタ落ちてきた」車中泊利用者が遭遇した“ヤバいトラブル”

2023/07/28
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「一歩間違えれば火事に」

「隣には団体の利用客がいて、お酒を飲んで音楽をかけて、夜遅くまで騒いでいました。騒音で眠れないだけでなく、朝起きたら私のタープ(日差しや雨などを防いだりする布状の屋根のこと)のポールが折られ、屋根にはタバコを押しつけられた痕がありました。一歩間違えば火事になっていたかもしれず、本当に怖かった……」

 こんな危険を回避するために、キャンプ場を選ぶ際に欠かさずチェックしてほしいポイントがあるという。

「管理人が常駐している、有料のキャンプ場を選ぶことにしています。ルールがきっちりしているので、利用客も羽目を外すことが少ない。車中泊でもキャンプ場の駐車場を使うことがありますが、無料の場所は避けていて、お勧めなのが『RVパーク』です」(前出・konatsu氏)

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 RVパークとは、日本RV協会が『快適に安心して車中泊が出来る場所』を提供するために定めた条件を満たす車中泊施設のこと。「複数日の滞在が可能」「24時間トイレが利用可能」「ごみ処理が可能」などの要件が必須の上、「BBQや花火は禁止」「洗面所での炊事や洗濯は禁止」と衛生面でも、利用者には理想的な条件がそろっている。

※写真はイメージです ©iStock.com

 だが一方で、前出の井上氏はこんな懸念も示す。

「RVパークは予約も必須ではないですし、快適なぶんすぐに利用者で埋まってしまうんです。結局、規制のゆるい駐車場に人が増えると、マナーの悪さも目立つようになってしまう。車中泊利用者そのものが迷惑がられてしまうのではないかと不安です。近場でのドライブついでに1泊するだけでも非日常感が味わえますし、ホテルに泊まるより費用も抑えられる。快適な車中泊ができるように、車の内装にこだわるのも楽しいですし、本当は車中泊のいいところをもっと伝えていきたいのですが……」

 前出の小田原氏もこう続ける。

「食事は外食で済ませてゴミもなるべく出さないようにするとか、周囲に迷惑がかからないように気を遣っています。車中泊できる場所が減らないように、とにかく『目立たない』『騒がない』『大人しくする』というのが“暗黙のルール”なのです」

 誰もが手軽にアウトドア気分を楽しめる車中泊。だからこそ、レジャーに来た全員が楽しめるように、マナーの徹底が必要だろう。

「サービスエリアに50代男性の洗濯物が…」「冷たい水がボタボタ落ちてきた」車中泊利用者が遭遇した“ヤバいトラブル”

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