周囲から「やり過ぎ」と言われても、車弄りをやめられないフリークたちがいる。ド派手な車体に愛情滲ませひた走る、改造車オーナーたちのアツすぎる情熱に迫る!

 今回は、バニング(*1)をファミリーカーとして使っている鉄骨鳶の「モンキチ」さんをご紹介。

*1 バンを改造したカスタムカーの一種。ド派手なボディカラーや大型のパーツ取付が特徴

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週末はいつもバニングに乗って家族で出かけているという

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「家族の車」にバニング、妻や子どもの反応は

 この車に乗りはじめたのは、去年の9月くらいからですね。以前から周りにはバニング乗りが結構いたんですけど、ずっと「俺は別にいいかな」と敬遠していたんですよ。車もとくに改造するわけでもなく、三菱のデリカを普通にファミリーカーとして使っていましたね。

 でも、バニング乗りの友達と一緒に行ったカスタムカーのイベントで、めちゃくちゃ気合いの入ったバニングを見てしまい、一気に惚れ込んでしまって。それからはもう一直線でしたね。

今では絶滅危惧種となったバニングを昨年購入

 大体、バニングにしている人たちは車に1500万円から2000万円くらいはかけているのですが、はじめからボディキットを組んでしまえば、数百万円で乗り出せると知って。これはもう買わないと一生後悔すると思い、家族に黙ったまま車体を契約したんです。

 納車されてから事後報告で、「これ買ったから、今からショップに預けてくるわ」と。正直、離婚も覚悟で打ち明けました。

内装はイエローとパープルのコントラストが利いた組み合わせ

 妻は最初こそ「は?」とキレ気味の反応でしたが、割とすぐに「買っちゃったもんはしょうがない」としぶしぶ納得してくれたんです。俺がバニングに乗りたいこと自体は知っていましたし、妻も「趣味はトコトンやった方がいい」というスタンスなのが大きかったですね。

 幸い、子どももこの車を気に入ってくれて、お出かけのときにはいつも真っ先に「バニングで行くの?」と聞いてくるくらいなんですよ。近場は普通の軽ですけど、家族のお出かけは大体この車で、今度はディズニーにも行きますし、毎週どこかしらに出かけている感じです。

禍々しいボディパーツの数々。これが車検に通るのだから驚きである

 ただ、やっぱりこういう車に乗っていると、正直トラブルも多いですね。この前は、普通にコンビニで買い物をしているだけで通報されてしまって。もちろん、ショップに出した際に構造変更の手続きも済ませていますし、このまま車検に通る状態ですから、お巡りさんには車検証を見せて、お互いに「ご苦労様です」と言って帰っていく、みたいな感じですね。

奥様に黙ってバニングを契約してしまった「モンキチ」さん

 バニングに乗っている人は意外と気さくな人が多くて、最初は自分もビビっていたんですけど、喋ってみると案外和気あいあいと過ごせるんですよね。これはまだ弄っている最中の部分もありますが、イベントでの交流も楽しみつつ、家族の車として長く乗っていきたいと思っています。