2020年に結婚と第一子誕生を発表した、漫画家の峰なゆかさん。妊娠からの日々を赤裸々に綴ったエッセイ漫画『わが子ちゃん』(扶桑社)が話題の峰さんに、夫の改姓や「母性神話」、産後の性生活についてなど、話を聞いた。
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――今日はよろしくお願いします。今お子さんは保育園にいる時間帯かと思いますが、パートナーであるチャラヒゲさんとの育児分担はどのような感じですか。
峰なゆかさん(以降、峰) 朝ご飯を作って保育園の支度から送りまでがチャラヒゲの担当で、お迎えから寝かしつけまでの夜担当が私という感じですね。私が朝はまったく動けないので自然とそうなりましたが、家事の分担も同じで、料理が得意なチャラヒゲは作る担当、私は皿洗い担当と、できる方ができることをやる感じです。
――もともと峰さんは子どもが欲しかったのでしょうか。
峰 そうですね。35歳以降の出産はリスクが高めになるので、34歳の誕生日が来た時点で交際している人との間に子どもを作ろうと心に決めていたんですよ。ただ結婚にはまったく興味がなかったんです。
チャラヒゲは逆で、仕事で幼稚園の先生をしているけど子どもを持ちたいわけではなく、ただただ「なゆちゃんと結婚したい」と(笑)。だから、お互いに納得いく取引をした結果、「妊娠が安定期に入ったら結婚する」となりました。
改姓したパートナーの心境は
――作品の中で、結婚にあたってチャラヒゲさんが峰さんの姓にしたと描かれていました。今は女性側の改姓が95%ですが、チャラヒゲさんは峰姓になることに抵抗がなかったそうですね。
峰 私は名字を変えたくなかったし、チャラヒゲはとにかく私と結婚したいからなんとしてでも、という思いだったんじゃないでしょうか(笑)。「なんでそんなに私と結婚したいの?」と聞いたら、「なゆちゃんのことを『僕の妻です』と紹介したいから」って言ってました。
まあでも、夫婦別姓制度があったら絶対に利用したのにな、と。チャラヒゲが、公的な書類に「峰」と書くことに悲しさを感じると漏らしてましたから。それは、夫の苗字に変えた今の女性の多くが感じていることかと思うんですけど。
――チャラヒゲさんのご職業が幼稚園の先生だというお話がありましたが、そもそもおふたりの出会いは?