2023年上半期(1月~6月)、文春オンラインで反響の大きかった記事ベスト5を発表します。YouTuber部門の第1位は、こちら!(初公開日 2023年1月12日)。

*  *  *

 2022年11月24日13時頃、千葉県舞浜駅の改札周辺はディズニーランドへ向かう若者たちでごった返していた。しかしこの日はいつもと少し様子が違っていた。改札を出た人たちの多くが、1人の女性に視線を奪われている。

 ベイマックスの大きな被り物からピンク色の髪の毛を覗かせるその女性はタレントの戦慄かなの(24)。誰かを待っている様子の戦慄は、若い女性を中心にひっきりなしに声をかけられている。

ADVERTISEMENT

 ファンからの声かけが落ち着いたところで、戦慄の前に恰幅の良い金髪男性が現れた。一言二言会話をすると、彼女はそのまま金髪男性とともに“夢の国”へ向かって歩き出していった。

 人気アイドルの熱愛発覚かと思いきや、ことはそう簡単ではない。実は戦慄は2021 年1月頃に “極秘結婚”をしている。しかし、この金髪男性は夫ではないのだ――。

舞浜駅で合流してディズニーシーへと向かう2人 ©文藝春秋 撮影/細尾直人

◆ ◆ ◆

関わった楽曲はSNSを中心に軒並み大バズり

 “ディズニー不倫デート”について詳報する前に、まず戦慄について振り返ろう。

 冒頭のシーンで若い女性ファンから次々と声をかけられていたことからも見て取れるが、彼女はZ世代のカリスマ的存在だ。元々はアイドルグループ「ZOC」のメンバーであり、現在は実妹の頓知気さきなと「femme fatale」というアイドルユニットを組んでいる。そして彼女が関わった楽曲は、TikTokやYouTubeなどで軒並みバズっている。

「femme fataleの楽曲『だいしきゅーだいしゅき』はTikTokで800万回以上、YouTubeでは600万回以上再生されています。関わった楽曲はSNSを中心に次々とバズるんです。

舞浜駅で佇む戦慄かなの ©文藝春秋 撮影/細田忠

“少年院出身アイドル”という異例の経歴

 クールさも可愛いさもある“最強アイドル”と評する関係者もいますよ。大手事務所のしがらみなどがなくセルフプロデュースしているからこそ、自分の言いたいことを良くも悪くも発信できる。そんな戦慄が作り出す媚びない世界観に惹かれる同年代の女性が多い」(スポーツ紙記者)

 もともとはコアなファンに支えられた知る人ぞ知るアイドルだった。しかしバラエティー番組「アウト×デラックス」(フジテレビ系)への出演がきっかけで知名度が跳ね上がる。話題を呼んだのは“少年院出身アイドル”という異例の経歴だ。

「戦慄の母親は彼女がまだ幼い頃に離婚しており、戦慄は母親と妹の3人暮らしでした。ただ日常的に母親から虐待を受け、ネグレクト状態にあった。そこで生きていく金を稼ぐために中学生の頃に窃盗集団に入り、そこから非行の道へ。万引きやJKビジネスなど犯罪を重ねたようです」(同前)

 戦慄自身は当時のことをこう語っている。

《100円均一で大量に買ったパンツを街でスカウトした女子高生にはいてもらって、1枚8000円でオジサンたちに売っていました。スカウトした女子高生は200人くらいで、買ったオジサンはもっといた。月100万円以上の売り上げは当たり前》(女性セブン2018年12月13日号)

 そして高校時代に逮捕され、ついに少年院に入ることになった。