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 手話への関心も、トモエ学園に通っていた頃、駅前で同い年ぐらいの子供たちが静かにジャンケンのようなものをしているのを見かけ、好奇心から輪の中に入っていったときにさかのぼる。そこで子供心にジャンケンではないと気づき、あとで大人に訊いて、それが手話であると知った。

『窓ぎわのトットちゃん』では、彼女がトモエ学園に入る経緯として、前にいた小学校で授業中に学校の前を通ったチンドン屋さんを呼び止めたりと、心の赴くままに行動するので退学にさせられたという話がつづられていた。旺盛な好奇心は、その後も変わらず、彼女のモチベーションとなっていることは間違いない。

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黒柳徹子、90歳の野望

 その黒柳が《90歳になったらね、『徹子の部屋』で、歯に衣着せずもっといろんなことが聞けると思うのよ》、《100歳になったら、本気で政治家の話を聞いてみたい。100歳が訊くんだから本音をしゃべっていただけると思うの。それが楽しみ》と語ったのはいまから15年前のこと(『婦人公論』2008年3月7日号)。以来、90歳になったら政治の勉強を始めて、100歳で政治記者になるというのが彼女の目標となった。それをいよいよ実行に移す年齢を迎えたことになる。

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 そもそも『徹子の部屋』の前身は『13時ショー』というニュースショーだった。ひょっとすると黒柳の目標達成のため、番組の原点回帰もあり得るのか!?