1試合出るだけで500億円稼ぐことも……元カノの誕生日に約2600万円のメルセデス・マイバッハを贈る5階級制覇王者フロイド・メイウェザーが、他国よりもファイトマネーの安い日本の試合に出る理由とは?

「RIZIN」CEOである榊原信行氏の新刊『負ける勇気を持って勝ちに行け! 雷神の言霊』(KADOKAWA)より一部抜粋してお届けする。(全2回の2回目/前編を読む

“Money”の異名をとるフロイド・メイウェザーが実入りの少ない日本でも試合する理由とは? ©getty

◆◆◆

ADVERTISEMENT

もてなしが信頼を得る

 “Money”の異名をとるフロイド・メイウェザー。その金満ぶりを世間は良しとしないが、そもそも一試合の総収入が500億円を超えるような男だ。彼が試合をすることで動く金額がケタ外れなのだから、一般人と金銭感覚がズレていても不思議ではない。

 元カノの誕生日に約2600万円のメルセデス・マイバッハを贈り、来日の折に銀座で3500万円のバーキンを買う男。それがメイウェザーなのだ。

 彼の日常は、おそらく何もしない日でも一日に数百万円はかかっているはずだ。欲しいと思ったものは何でも買うし、チップとして渡す金額からしてまず違う。また、どこへ行くにも5~6人のセキュリティーが常に脇を固めている。彼らはメイウェザーが自分で雇い、報酬を支払い、メシを食わせている。

 こういう話をすると、無茶苦茶な金の亡者に見えるかもしれない。しかしながら、そんな彼が日本のRIZINのリングで、破格のファイトマネーで試合をしている。

 試合をする以上、一定のファイトマネーを必要としているのは確かだが、金儲けがしたいのならアラブの富裕層が暮らすドバイやアブダビで試合をすればいい。けれども、メイウェザーは日本のことが大好きで、リスペクトしてくれているから、ファイトマネーの額面はある意味度外視なのだ。

「サカキバラ。俺は日本が好きだから、別に金が安くてもいいんだ」と、彼は言う。