本誌編集部による「木原誠二官房副長官のカサノバ伝説」を一部転載します(文藝春秋2023年9月号より)。
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極めて多忙な“二重生活”
その男は、醜聞の渦中にあっても、子育てに勤しむ愛妻への心配りを忘れなかった。
7月2日午前、東京・文京区。浅黒い肌に白いチノパン、グレーのポロシャツの胸元にサングラスを挿した“ちょい悪ファッション”で自宅から姿を現した。傍らで笑顔を見せるのは幼い娘と息子、そしてピンクのTシャツに身を包んだ年下の美人妻だ。電車に乗った一家は池袋駅で降りると、まっすぐ駅前のゲームセンターへ。100円玉を取り出すと、クレーンゲームを始めた。だが、子供たちの声援もむなしく、5回繰り返しても一向に景品は取れない。諦めて店を出たものの、今度は別のゲームセンターに入り、4人でエアホッケーに興じた。
束の間の休日、家族サービスに励んでいたのは木原誠二内閣官房副長官(53)、その人である――。
発端は、「週刊文春」が6月15日発売号で報じた「愛人・隠し子疑惑」だった。木原氏が愛人女性のA子さんと、その娘・B子ちゃんを連れ、ディズニーランドでデートする様子を詳報。さらに、別の日にもたびたびA子さん宅を訪れ、彼女の運転するベンツで官邸に出勤する様子も写真付きで報じた。
「木原氏には9歳下の妻・X子さんがいます。彼女の連れ子2人と、結婚後に生まれた娘と息子を含めた6人家族。つまり、官房副長官として多忙を極める傍ら、“二重生活”を送っていたのです」(政治部デスク)
この報道に「全く驚かなかった」と語るのは学生時代の友人だ。
「昔の木原は今よりもずっと痩せていて、爽やかなスポーツマンでした。頭脳明晰で、女性にモテまくっていた。若い頃の飲み会で、『最多で九股をかけたことがある』と言い放ったことも。愛人との間に隠し子がいても、何ら不思議ではありません」