いまから4年前のきょう、2014(平成26)年3月15日から2日間、すでに取り壊しが決まっていた旧国立霞ヶ丘競技場で、アイドルグループのももいろクローバーZが単独コンサート「ももクロ春の一大事2014 国立競技場大会~NEVER ENDING ADVENTURE 夢の向こうへ~」を開催した。それまで同競技場では、嵐などが単独でコンサートを開催してきたが、女性グループではももクロが初めてとなった。各日5万5000人、計11万人の「モノノフ」と呼ばれるファンを動員、全国の映画館などではライブビューイングも行なわれた。
ももクロは、2008年に「ももいろクローバー」として活動を開始し、メンバーの加入・卒業を繰り返しながら10年にメジャーデビュー、翌11年に早見あかりが卒業して、百田夏菜子・玉井詩織・佐々木彩夏・有安杏果・高城れにの5人体制となったのを機に「ももいろクローバーZ」へ改称した。デビューから6年で実現した国立競技場ライブの初日、オープニング映像に続き、1964年の東京オリンピックで使われた聖火台付近に5人が登場し、火をともす演出で公演が始まる。前半ではインディーズ時代の「ももいろパンチ」をはじめとして歴代のシングル曲を順に歌い、中島みゆきが提供した新曲「泣いてもいいんだよ」も初披露された。この日は有安杏果の19歳の誕生日でもあり、メンバーとモノノフが一緒にバースデーソングを歌うなどして祝福した。アンコールでは、ももクロのライブではゲストとしておなじみの歌手の松崎しげるから、7月の神奈川・日産スタジアムでのワンマンライブ開催が告知されるサプライズで、初日は終わる。
翌16日の公演のエンディングでは、リーダーの百田夏菜子が《私たちは天下を取りに来ました。でもそれはアイドル界の天下でもなく、芸能界の天下でもありません。みんなに笑顔を届けるという部分で天下を取りたい》などと話し、国立競技場でのコンサートを締めくくった(「ナタリー」2014年3月17日)。ももクロは今年(2018年)1月、有安が卒業して4人となり、最近では百田が女優として活躍するなどメンバー個人での活動も目立つが、5月には東京ドームでの10周年のアニバーサリーライブという大舞台も控える。まだまだ彼女たちの「天下取り」は終わらない。