キッチンは1.8畳? 秘密基地のような空間
ルームツアーで今回訪問するのは、「シーソー」な激狭物件です。シーソーとはどういう意味なのでしょうか?
物件の最寄駅は、小田急線の東北沢駅です。おしゃれなカフェなどが多い代々木上原駅と、古着屋やライブハウス、劇場などが多い下北沢駅の間にあるのが東北沢。代々木上原にも下北沢にも徒歩10分程度で行ける穴場的エリアです。
物件は駅から徒歩5分。細い路地を進んでいると見えてきたのは、おしゃれなマンション。ガラス張りの外観が素敵なデザイナーズ物件なのです。
問題のシーソーの部屋は3階。2階のドアを開けると、三角形のスペースの玄関があり、いきなり急な角度の階段を上らなければいけません。
階段を上って見えてきたのは、部屋のさまざまな要素がバランスよく組み合わさっていて、まるで秘密基地のような空間。無垢材やトタンの天井、打ちっぱなしのコンクリートなど素材もさまざまです。
秘密基地の一番手前にあるのがキッチン。シンクはコンパクトで、備え付けのコンロがないので料理をするならIHヒーターを持ち込む必要があります。狭いけれど、冷蔵庫置き場も確保されています。
通路部分にはトイレ、洗面台も。激狭物件だとキッチンと洗面台が一緒になることも多いのですが、きちんと分けられているところも見逃せません。
洗面台の横の扉を開けるとシャワールーム。広くはありませんが、ガラスの扉を使っていて開放感があり、物を置けるくぼみが壁に設けられています。シャワー自体もオーバーヘッドシャワーという、一気に全身に浴びることができるタイプのものになっていて、さまざまな工夫が凝らしてあります。
通路を奥に進むと、およそ5畳の洋室。床に小さめの掃き出し窓がついていてユニークです。窓の手前にはフックがふたつあるので、竿やロープを通せば室内干しもできます。
この物件にはロフトもあります。キッチンにあるハシゴを上ると、水回りの上部に位置するロフトがあり、広さは2.8畳。照明やエアコンが付いていて、なかなか快適に過ごせそうです。最後になりましたが、どこが「シーソー」なのか解説しましょう。間取りを見ればわかりますが、トイレ、シャワールームなどの水回りを挟んで、キッチンと洋室がバランスよく両脇に配置されていて、まるでシーソーみたいなのです。
1Kで洋室は約5畳、キッチンは1.8畳。決して広々とした部屋とは言えませんが、ここで紹介したように、空間を無駄なく使う工夫がさまざまなところに施されています。シーソーみたいにバランスの取れた配置は、その工夫の結果なのです。
間取り:1K
駅徒歩:5分
築年数:4年
専有面積:21.68平米
建物:マンション