外出前、これから訪問する商業施設や観光スポットがどのくらい混んでいるのか、事前に知りたいと思ったことはないでしょうか。あらかじめ混んでいることが分かっていれば、訪れる時間帯をずらしたり、あるいは行き先を別のところに変えることもできます。人混みが苦手な人や、小さい子供連れなどでなるべく人が多いところを避けたい人にとっては、これはけっこう切実な問題です。

 こうした場合に役立つのが、街のどこが混雑しているかを教えてくれるスマホアプリ「混雑マップ」(https://checker-web.agoop.net/apps/toppage/crowdmap/index.html)です。

「混雑マップ」。Agoopが提供。iOS、Androidそれぞれにアプリが用意されています

街のどこが混んでいるかリアルタイムで把握できる

「混雑マップ」の見た目は、一般的な地図アプリと変わらず、使い方についても地図アプリそのものですが、異なるのは、人が密集している地点は赤や黄色、そうでない箇所は青という、いわゆるヒートマップを地図上に重ねて表示してくれることです。そのため、地図を俯瞰するだけで、街中でどこに人が集まっているのか、ひとめで分かるというわけです。

ADVERTISEMENT

「混雑マップ」の画面。これは新宿駅の正午の様子ですが、この時間帯は新宿駅よりもむしろ、都庁の南側、新宿NSビルか新宿モノリスの付近のほうが混んでいることがわかります

 いったいどのような仕組みなのか気になるところですが、これはユーザが所有するスマホの位置情報をベースにしているのだとか。つまり、たくさんのスマホが集まっているところには多くの人がいるとみなし、その密度を色に変換して、地図上に重ねて表示しているというわけです。

 こうした仕組みゆえ、商業施設や観光スポットの混み具合をほぼリアルタイムで表示できるほか、画面上部にあるスライダを移動させると4時間前までさかのぼって人の動きを見ることができますので、徐々に混み始めているのか、あるいはその逆なのかを知るのも簡単です。

深夜2時の様子。昼に比べると人は少なめで、新宿駅の右上、歌舞伎町の周辺に人が集まっていることが分かります
朝8時20分の様子。この時間が、新宿駅がもっとも赤くなることから、ラッシュのピークであることが分かります

 また、特定の場所をタップすれば、過去6日の混雑状況の推移をアニメーションで表示できるほか、時間別の混雑予測グラフや、最寄りにいるユーザのツイートを見ることができます。特定の場所がヒートマップ上で真っ赤になっているような場合、この機能を使えばそこが何のスポットか、また何のイベントが行われているのか、知ることができるというわけです。

 これらの情報があれば、人混みを避けて訪れる時間をずらせるのはもちろん、それまで知らなかったスポットを見つけるのにも役に立ちます。例えば、土地勘がない出張先や観光地で、繁華街を探したり、観光ガイドブックにはあまり載っていないスポットを探す用途にも使えるでしょう。

地図上の特定の場所をタップすると、過去6日の混雑状況の推移をアニメーションで表示できるほか、時間別の混雑予測グラフや、最寄りにいるユーザのツイートを見ることができます
土地勘のない場所に行っても、人が集まるエリアを的確に把握できます。例えばこれは大阪市内の朝10時の様子ですが、繁華街である梅田よりも、肥後橋付近に人が集まっていることがわかります