「若い子が『私もうババアなので』と謙遜しても、誰も幸せにならない」
SNSの総フォロワー数は18万超えで、海外にもファンがいる人気コスプレイヤーの鷹村アオイさん(47)。二次元の世界を再現するための強いこだわりや、彼女があえて年齢を公表した経緯などをインタビュー。彼女が「歳を取ることは全然怖くないよ」と断言する理由とは?(全2回の1回目/後編を読む)
◆◆◆
「エヴァの同人」にハマった少女時代
──コスプレを始めたきっかけは?
鷹村アオイ(以下、鷹村) 19歳のときなんですが、同人誌を書いていて、新潟のガタケットっていうイベントで頒布したんです。この時に、漫画と同じ作品のコスプレをしたのが最初ですね。
──どんな漫画を描いていたんですか?
鷹村 「新世紀エヴァンゲリオン」の二次創作です。で、友達が「赤木リツコさん、似合いそう」って言ってくれて。
──そのときからハマったんですか?
鷹村 そうですね。コスプレをしていると、キャラ名で呼ばれたりするのが楽しくて。ごっこ遊びの延長ですね。「セーラームーンになりたい」みたいな。憧れのキャラの名前で呼ばれると、高ぶりますね(笑)。
──今でこそオタクが市民権を得てきましたが、当時は白い目で見られたりしませんでした?
鷹村 そうなんです! だから、オタクって絶対バレちゃいけないと思ってたんですよ。「バレたら人生詰む」ぐらいに(笑)。昔、「宮崎勤事件」(東京・埼玉連続幼女誘拐殺人事件)ってあったじゃないですか。あの後から「犯罪者の家には『バイオハザード』のような暴力的なゲームがある」とか言われるようになって。
──ありましたね……。
鷹村 オタクの肩身が狭かったので「絶対に友達にバレちゃいけない」と。狭いコミュニティの中で同人誌やコスプレを楽しんでいました。結婚したときも夫にはコスプレのことは隠してたんですよ。
──旦那さんとは、どうやって出会ったんですか?
鷹村 同じ会社だったんです。私がデザイン部門で、夫が設計部門で。28歳の時に結婚しました。
──いつ打ち明けたんですか?