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《新横浜ホテル女性殺害》小さな息子は「ママー」と叫び、扉を叩き…逮捕の24歳容疑者に訪れた‟東日本大震災という転機”「女性を殴ったりしたら死んでしまった」

《新横浜ホテル女性殺害》小さな息子は「ママー」と叫び、扉を叩き…逮捕の24歳容疑者に訪れた‟東日本大震災という転機”「女性を殴ったりしたら死んでしまった」

source : 週刊文春Webオリジナル

genre : ニュース, 社会

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お受験を想定して通わせる名門幼稚園へ

 1999年、土屋は京都市内で会社員の父と専業主婦の母との間に生まれた。近所では、兄と無邪気に遊ぶ姿が目撃されている。紅葉の景勝地として知られる洛東の古刹。土屋は、その境内に位置する名門幼稚園に通った。

送検される土屋容疑者 ©共同通信

「お受験を想定して通わせる人気の幼稚園で、親はみんな教育熱心。小さい頃の彼は静かな子で、たくさんの友達に囲まれている感じじゃなかった。その頃、彼は『家に赤ちゃんがおる』なんて、妹が産まれたことを教えてくれはった」(幼馴染の親)

 一家が京都市内の分譲マンションを購入したのは2003年6月のこと。家族ぐるみの付き合いをしていた住民は一家団欒の風景を回想し、目を細める。

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「幼稚園では年1回のマラソンイベントがあって、長男が鴨川沿いを走るのを家族総出で応援。兄弟が少し大きくなった頃、私たち夫婦と一緒にステーキを腹いっぱい食べに行った思い出もあります。兄弟はずっと仲良しだった」

 だが、一家は間もなく大きな転機を迎える。

「お父さんの仕事の都合で東京に引っ越したんです。その間、こちらのマンションは人に貸していました」(同前)

 東京・世田谷区の2階建て住宅。2007年3月、父は中古の一軒家を購入し、一家は新天地での生活をスタートさせた。

「お父さんは、会えば『天気がいいですね』などと話し、本当に愛想の良い人だった」(近隣住民)

 周囲には幸せな家族に映ったが、やがてその風景は一変する。

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