全国的に相次いだ広域強盗事件を「ルフィ」などと名乗り指示していたとみられる男4人に対して、警視庁は12日午前、今年1月に発生した東京・狛江市での強盗殺人事件を指示していた疑いが強まったとして、強盗殺人容疑で再逮捕した。
日本中を震撼させた「ルフィ強盗団」の手口、そして、彼らが罪を犯した理由とは何だったのか。事件を報じた当時の記事を再公開する。(初公開=2023年2月7日/年齢・肩書きは掲載当時のまま)
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2月7日、ようやく「ルフィ」の逃亡劇が終わりを迎えようとしている。
全国各地で相次ぐ広域強盗事件。「ルフィ」などと名乗る指示役は複数人いるとみられることがこれまでに明らかとなっているが、このうちフィリピンの入管施設で拘束されている今村磨人容疑者(38)と藤田聖也容疑者(38)の2人がついに日本に強制送還されたのだ。
社会部記者が話す。
「警視庁は、2人のほか渡邉優樹容疑者(38)、小島智信容疑者(45)の計4人が、一連の強盗事件についてフィリピンから指示を出し、関与したとみています。4人は2019年にフィリピンで摘発された特殊詐欺グループの幹部とみられ、警視庁は2019~2021年に窃盗容疑で逮捕状を取得しています。リーダーとされているのは渡辺容疑者ですが、その実力から彼と“同格”とされ『ルフィ』のコードネームを使っていたのが、今回送還された今村容疑者です」
「今村がルフィ」X氏が断言するワケ
容疑者らと同時期にフィリピンのビクタン収容所にいたX氏は、「今村がルフィだ」と断言する。
「今村はルフィという名前でテレグラムを使っていて、このアカウントから国内の実行犯に強盗を指示していました。誰かとアカウントを共有していたというのは聞いたことがない。今村がルフィで間違いないんじゃないか」
今村容疑者が強盗事件の指示を出していたとされるのが、”金さえあれば何でもできる”と悪名高いビクタン収容所だ。
日本での強盗事件が明るみになり、フィリピン当局による管理のずさんさが改めて問題となったために、監視の目が厳しくなったという。だが、管理体制は「まだまだ甘い」のだという。X氏はこう明かす。