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 マスクの感情を抑え込む行動は、いじめや虐待に遭った子ども時代に身につけた防衛機制だろう、とジャスティンは言う。

「暗いところに入ると彼は感情を殺してしまうんです。彼にとっては死活問題なのでしょう」

 その後、体外受精によって双子、そして三つ子が生まれた。子どもたちは、全員男の子だった。

 5人のパパとなったマスクは、ジャスティンと家事や育児を手伝ってくれるスタッフたちやミニチュアダックスフンドとともに暮らしていた。

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 けれども残念ながら、ジャスティンとは離婚してしまう。お互いに激しい性格ゆえぶつかることも多かった。だがジャスティンに言わせると、一番耐えられなかったのは、マスクに共感能力がなかった点だという。

©時事通信社

「いろんな意味ですごい人なんですよ。でも、共感してくれないので、どうしても戸惑ってしまうんです」

子ども時代によく言っていた「ひとりにはなりたくない」

 とはいえ、子どもに対しては、マスクも感情的なつながりを求める。そもそも、だれかにいてほしいタイプなのだ。子ども時代に学校で友だちが出来ず、いつも寂しい思いをし、それが心の傷となっていることも関係しているだろう。

「ひとりにはなりたくない」

 とは、子ども時代によく言っていた言葉だが、大人になった今でもそうなのだ。離婚後も、結婚、離婚、結婚、離婚を繰り返し、親密な関係になった恋人も存在した。

 そしていまや、マスクは10人の子どものパパになっていたのだ。

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