台風13号による記録的豪雨で福島県が甚大な被害を受ける中、参議院福島選挙区選出の森まさこ前首相補佐官(59)が、被災地には一切足を運ばず、9月12日から18日の日程で参加・旅費100万円のアメリカ視察・研修ツアーに参加していたことが分かった。

内閣改造で首相補佐官を退任 ⓒ時事通信

 森氏を巡っては、首相補佐官だった時に司法修習生の長女一行を首相官邸に招待していたことを「週刊文春電子版」が9月5日配信の記事で報道。「官邸の私物化だ」との批判を招いていた。今回、被災地である地元を尻目に“豪華アメリカツアー”に参加していたことで、地元関係者からは怒りの声が上がっている。

被災地・福島には多数のボランティアが駆け付けたが…

 弁護士出身の森氏は2007年、参議院の福島選挙区から出馬して初当選。安倍政権で女性活力・子育て支援担当大臣、法務大臣などを歴任した。岸田政権では、今年9月の内閣改造まで女性活躍担当の首相補佐官を務めていた。

ADVERTISEMENT

森まさこ ⓒ文藝春秋

 そんな森氏の地元・福島県では、9月8日に台風13号による線状降水帯が発生。とりわけ、森氏の出身地のいわき市は記録的豪雨に見舞われ、甚大な被害を受けた。

「平年の9月の1カ月分を超える降水量で、いわき市では10の河川が氾濫し、床上、床下などの浸水被害が約1700件。死者も1名出ています。道路は冠水し、あちこちで車が押し流され、避難生活を余儀なくされた人も多数いました。災害廃棄物の処理も含めて、復旧までにはまだまだ時間を要します」(地元記者)

 ところが、発生から1週間が経っても森氏は地元に現れなかった。9月16日からの3連休には、県内外から多数のボランティアが駆け付けて復旧作業を続けたが、そこにも森氏の姿はなかった。