――6億円とのファーストコンタクトは、喜びと不信感が同居していたんですね。
ファイターズ そうですね。一夜明けて再び見ても、やはり「1等」と書いてある。それでも信じられなかったです。妻に打ち明けても「何かの詐欺かな?」という話になって、入金を確認するまではずっと疑っていました。
そわそわしたまま三が日を過ごして、仕事始めが1月4日。その日はほとんど仕事が手につきませんでした。さらにその翌日、楽天銀行の口座にポンと当選金が振り込まれて、「600,000,000」の数字を見てやっと喜べた感じです。
――ちなみにどんなくじの買い方をしていましたか。
ファイターズ BIGって5種類あるんですけど、私の場合は、1等最高12億円の「MEGA BIG」以外の4つを組み合わせて、開催回ごとに8000円ずつ。「おまかせBIG」という、スポーツくじを自動的に購入してくれるサービスを使っていました。
「普通口座に6億円もの大金を置いておけないな、と」
――6億円もの大金が口座に振り込まれると銀行から営業がきそうなものですが、いかがでしたか。
ファイターズ それも当選して驚いたことのひとつなんですけど、「当選者の方にアンケートをお願いします」というメールが1通きただけで、それ以外は一切何の連絡もありませんでした。銀行からの営業も一度もなかった。
一方で、普通口座に6億円もの大金を置いておけないな、と。万が一、銀行が破綻したら元本1000万円とその利息しか補償されないことは、お金に疎い私でも知っていましたから。そんな不安もあって、新年早々、仕事も忙しかったですけど、毎日毎日夜を徹して、お金について勉強をしていました。
――6億円をどうやって運用するのか、ということですね。
ファイターズ そうです。このお金を守らないといけないと思って、いろいろと調べました。たとえば株で運用すれば、万が一証券会社が倒産したとしても投資家から預かっている証券やお金は補償するよう義務付けられているんですよね。また、銀行に預けるにしても「決済用口座」を使えば、利子がつかないかわりに預金が全額保護されることなどを知って、お金を移したり株に投資したりしました。
――いきなり億万長者になったら浮き足立ちそうなものですが、きわめて冷静に行動できるのがすごいです。6億円の使い方について、誰かに相談しましたか。