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ファイターズ ずっと借り上げの社宅住まいで日本全国を転々としてきたので、「自分の家」というものがなかったんですよ。そんな転勤族の私に、妻はずっとついてきてくれた。妻との余生を大事にするためにも終の棲家を手に入れようと思って、都内の新築マンションを購入しました。

――ご自宅用として購入したマンションは、いわゆる「タワマン」ですか。

ファイターズ 不動産屋さんにおすすめされて、武蔵小杉とかのタワマンも見に行きました。ホテルみたいなロビーでドラマの撮影をしていたり、周りも高級マンションだらけで、びっくりしましたね。庶民の私には、ちょっとこういう感じは馴染まないなぁと思って、タワマンはやめました。

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 最終的に購入したのは、10階建てくらいのマンションの一室で、1億円弱という値段です。住みやすそうな環境で、なにより近所に居酒屋がたくさんあるところが妻も私も気に入りました。我が家は2人家族で、一緒に過ごす時間はだいたい居酒屋にいるんですよね(笑)。

「タワマンは性に合わない」と話すファイターズファンさん ©文藝春秋

「人生の不安を全部解決してくれた」

――6億円を手にしましたが、お金持ちになった実感はいまだにないですか。

ファイターズ 実際には“お金持ち”になったんでしょうけど、あんまりその意識はないですね。それよりは、80歳を超えた母親の心配や、定年後の妻との暮らしをどうしようとか、ずっと不安だったんですよね。たいして貯金もなく、仕事もずっと忙しいという感じで生きてきました。そういった人生の不安を全部解決してくれたという点で、6億円の当選は本当にありがたいなと思っています。

 実は、これからはお金と時間をすべて家族のために使うと決めて、仕事も数ヶ月前に辞めたばかりなんです。定年には少し早いけど、今まさにセカンドライフがはじまったところです。