水谷 開き直って利用する人もいますが、1回目は何もしない人もいます。お話やデートだけだったり。ある30歳代の処女の方は、まず手を繋ぐところから始めて、2回目以降少しずつステップを踏んでいったそうです。漫画の第1話でもその様子を描きました。
挿入、妊娠、警戒すべきトラブル
――ユーザーがトラブルに巻き込まれることはあるのですか?
水谷 よく聞くのは「勝手に挿入された」というもの。そのために妊娠してしまったという話も聞いたことがあります。評判の良いお店を利用したとしても、いざホテルで2人きりになるとどうなるか分からないリスクはあります。そういったトラブルを想定して、訴訟されても雇用者の責任が問われないように備えている店もあります。
――どんな対策をしているのですか?
水谷 あるお店は粘膜接触を一切禁止しています。セラピストは絶対にパンツを脱がない。キスも下半身へのオーラルサービスもなし。そういうお店はトラブルがあまり起きないんです。
――安心して利用できるお店を見極めるポイントはありますか?
水谷 大体の料金相場は90分~120分コースで2万円前後プラスホテル代なので、安過ぎるお店は避けた方がいいと思います。
また、窓口に受付担当の女性スタッフがいて丁寧に相談に乗ってくれる店は安心感がありますね。
Twitterなどでよく名前を見るような大手の店だったとしても安心とはいえません。フランチャイズで看板だけ貸していたり、セラピストによって全く違いますから。お店のHPやSNSでセラピスト個人の口コミを調べて、最初は通話コースで話してみて、良い人そうだったら会ってみる、デートコースで様子を見る、と段階を踏んで利用した方が安心だと思います。
――そもそも、なぜ女性用風俗の取材を始めたのですか?
水谷 昔から性的なことに関して、「どうして気持ちがいいんだろう?」「なぜ普段は皆“何もしてません”みたいな顔してるんだろう」など不思議に思っていることが沢山あったんです。でも他の人に「どうしてるんですか?」なんて聞けないですよね(笑)。最近になって「女性用風俗」というサービスが形作られてきて、それなら性的なことについて漫画に描きやすいかなと思って取材を始めました。
これからは、障がい者の方が利用されている実態なども取材して描いていきたいと思っています。
記事内で紹介できなかった写真が多数ございます。こちらよりぜひご覧ください。