文春オンライン

難関ホワイト企業に入った20代の7割近くが後悔…入社後にがっかりする理由「これで一人前の30代になれるのか?」

source : 提携メディア

genre : ビジネス, 働き方, 社会

note

高度プロフェッショナル制(注1)や裁量労働制(注2)の導入企業は、グローバルの大型プロジェクトでは技能を持つ社員が登用され、早朝や深夜も働くことになります。

注1:高度プロフェッショナル制/一定の専門知識や技能を持つ高度な専門職に対して、労働時間規制を緩和し、労働者と事業主の間でより柔軟な労働条件を設定することができる制度。
注2:裁量労働制/通常の労働制度では、労働者は所定の労働時間に働かなければならないが、裁量労働制では、労働者は自分の仕事の進め方や労働時間を自由に決めることができる。

しかし、まだ専門スキルも経験も少ない20代社員は労働時間が制限されることで、こうした大型プロジェクトから外されてしまうことがあるようです。

ADVERTISEMENT

「このままの働き方で一人前の30代になれるか不安です」

ある外資系コンサルティングファームに入社した男性は、30代に向けて不安を口にしました。

「優秀な先輩コンサルタントは、20代で過酷な状況で経験とスキルを着実に積み上げていたそうです。会社は2018年から働き方改革をはじめ、若手社員の残業を極端に抑制しています。それ以来、大型プロジェクトから若手社員が外されて……。このままの働き方で一人前の30代になれるか不安です」

残業が少ないホワイト企業を探して入社したのに、「残業できない」と訴える若手は矛盾に満ちていると思えるかもしれません。しかし、入社してからわかることもあります。結果としてかえって重要プロジェクトに参画しにくくなる事実を、彼らは入社したあとに知ったのです。

とはいえ、「残業すること」がスキルを伸ばしたり、重要プロジェクトに参画したりするための“前提”になってはならない、とも思います。

「ゲーム」の条件が変わった

私が20代のころは寝食を惜しんで働きました。日曜日に1週間分のシャツを持ち込んで会社に寝泊まりしていたときもあります。

その当時は、さまざまな仕事を任されて充実していました。ほかでは得られない業務スキルや経験を得ることができ、働きがいも感じていました。