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ワイロ受領容疑で逮捕の秋本議員…疑惑の副業「馬主」としての実力とは?

2023/10/17
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 競馬は秋のGIシーズンに突入。日曜におこなわれた秋華賞ではリバティアイランドが勝って、史上7頭目の三冠牝馬の誕生にスポーツ紙も盛り上がっています。

 さて今回は「秋競馬」ならぬ「秋本競馬」についてのご報告です。この1か月ずっと気になっていたことを調べてみました。まずこちらのニュースを思い出してください。

『秋本真利衆議院議員 受託収賄で起訴へ 詐欺も捜査 容疑を否認』(NHK9月27日)

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 洋上風力発電事業をめぐり、業者から6000万円超の賄賂を受け取ったとして逮捕された衆院議員の秋本真利容疑者。脱原発を唱え、再生エネルギーの重要性を主張していた。この問題自体は今後の日本の大事な議題である。しかし秋本氏は本当に再エネのことを考えていたのか? そう思えてしまう記事がゴロゴロあったのだ。たとえばこちら。

『再エネマネーで馬主に…秋本議員 業者と利害一致』(読売新聞オンライン9月8日)

《4~5年ほど前、「日本風力開発」の社長だった塚脇正幸(64)は、知人の男から借金の申し出を受けた。男は「馬主になりたい」と言い、こう続けた。「株があるから、後で金は返せる」

 同社は1999年に設立され、風力発電を中心に事業を営む。塚脇は経営の実権を握り、この頃は政府が推進する洋上風力発電事業への参入を目指していた。一方で馬主の顔も持ち、周囲に馬主になるよう勧めることもあった。知人の男――衆院議員の秋本は、そのうちの1人だった。》

秋本真利容疑者 ©時事通信社

疑惑の副業

 生粋の競馬好きである秋本氏は、日本中央競馬会(JRA)の個人馬主登録の要件である「保有資産7500万円以上」をクリアするため、塚脇氏に3000万円の貸し付けを頼んだ。塚脇氏は貸し付けを承諾する一方、2019年2月頃、秋本氏にある依頼を行ったとされる。それが自身の会社が参入を希望する洋上風力発電事業で有利になるための国会質問だった。

 さらに秋本氏&塚脇氏のコンビは2021年、地方競馬に「組合」という形で馬主登録し、約20頭の競走馬を所有するようになったのだ。

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