留学先の中国で出会い、世界最貧国のひとつとされる東アフリカ・ブルンジ共和国出身のエリックさんと結婚したさつきさん。
現在、日本で子育て中のお二人に、言葉の壁やカルチャーギャップを乗り越えながら歩んだ国際結婚のリアルを聞いた。(全2回の2回目/最初から読む)
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日本とブルンジとの文化の違い
――日本人のさつきさんとブルンジ人のエリックさんの間で、互いに感じるカルチャーギャップはありますか。
さつきさん(以降、さつき) 「I love you」みたいな、ストレートな愛情表現をしてくれるのと、ちょっとしたことでも絶対にレディファーストなのはうれしいですね。あと、ブルンジでは思ったことを口にするのが当たり前というか、遠慮がないのでそこも私には合いました。
――エリックさんはいかがでしょうか。
※エリックさんは日本語がわからないため、さつきさんが応答(以降、同)
さつき 私が言ったことと真逆で、日本人は「I love you」を言わないし心の中に秘めていると言っています。思ったことを言わないかわりに、相手の心を察してあげるところにブルンジとの違いを感じているみたいです。
彼はブルンジの人と交際経験があまりないらしいのですが、ブルンジの女性の場合、お金や車を持っているかどうかみたいな経済力を男性に求めることが多いようで、エリック自身が裕福な家で育っていて学生時代から車も持っていたので、そういうところは嫌だったのかもしれません。
一番揉めるのは性生活
――逆に、これだけは譲れないとか、許せないと感じる部分はなにかありますか。
さつき 私は中国語でしゃべりたい派で、エリックは英語でしゃべりたい派なんです。互いの母国語は私もエリックもまったくわからないので、家庭でのコミュニケーションで言葉の壁はもちろんあります。
ただ、それよりも私が気になるのは時間ですね。何でも動くのがメッチャ遅いんです。「部屋片付けてね」と言ってから10分後に動き出すみたいな。今やってほしいと言っても、10分後、15分後、1時間後なんていうのはざらです。時間に対してはすっごいスローですね。
あとエリックがさっきブルンジとの違いとして話していたのはセックスのことです。
――性生活が原因でケンカになる?
さつき 一番揉めますね。ブルンジでは毎日するのが当たり前らしいんですけど、日本人って彼氏彼女でも週末だけとか、そんな頻度でなかなかしないですよね。子育てしながら働いてたら毎日はしんどいじゃないですか。でも、エリックは毎日したいからそこで揉めるというのが多いです。