仕事ばっかりでセックスすらできない日本人はかわいそう
――価値観の違いですれ違った時はやはり話し合いで解決を?
さつき そうですね。お互いに「自分はこう思ってるんだけど」と言い合う感じです。でも、エリックは私に意見を求めるわりに自分のことは全然言わないし、まったく怒りもしなくて。
――さつきさんの時間の感覚に対して、エリックさんは「そんなに急がなくても」みたいな感じで逆にイラつくのかなとも。
さつき 別にイラついてはないらしいです。それもまた腹立つんですけど(笑)。基本的にまったりしてて、待たされるという感覚がないというか、ゆったりしてますよね。
エリックからすると日本人は毎日忙しくて、仕事が終わってからも不平不満をめっちゃ言うけど、ブルンジの人は、仕事は仕事で割り切っているからそんなにストレスはたまらないんだ、と。だから愚痴も言わないし、みんなが自分の好きなように好きなことをやってるような感じみたいです。
――せっかちで、仕事ばっかりで、セックスすらできない私たちって、エリックさんからするとかわいそうなんですかね。
さつき かなりかわいそうらしいです(笑)。「セックスはリラックスのためにあるのに、疲れてるならなんで逆にセックスしないのか?」っていうのが彼の疑問みたいです。
家事、育児負担が少ないブルンジでの子育て
――2019年に第一子を出産されたそうですが、それまではどちらにいたのでしょうか。
さつき 彼が北京の大学を卒業してブルンジに帰っていたので、それに合わせて私も会社を辞めて2018年の3月くらいにブルンジに行って。そこで妊娠したのでもう結婚しようかということで現地で式を挙げて。で、今度は出産を機に日本にまた戻ってきたという感じです。
――日本のほうが出産には適している?
さつき そうですね。ブルンジだと救急車を呼んでも2日来ないこともあるので、日本のほうが出産するにはいいだろうと思って帰国しました。
いま第二子を妊娠中なんですけど、子どもはできれば3人ぐらい欲しいなと思ってて、3人生んだらまたブルンジに戻ってもいいかなとか思ってます。
――ブルンジの子育て環境は良さそうですか。
さつき 知り合いの日本人の方がブルンジで子育て中なんですけど、お金のある人はお手伝いさんを雇うことが当たり前なので、まず家事がすごく楽だと言っていて。あと、家族が多いので、きょうだいが下の子の面倒を見るのが当たり前の環境らしいです。育児は1人じゃなくみんなでするもの、というのがアフリカの慣習なのかもしれません。