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「一番揉めるのは性生活」「日本人はなぜ毎日しないのかって…」アフリカ最貧国で国際結婚した女性が語る、ブルンジ人夫と日本で暮らし始めたワケ

国際結婚夫婦インタビュー#2

2023/10/21
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――その他に、ブルンジに戻ろうと思う理由はありますか。

さつき 現地の公用語であるキルンジ語とフランス語、それに英語が勝手に身につくので、語学の面でいいな、というのはあります。でも、日本みたいに放課後に自由に遊べる環境はなく、保護者が同伴していないとダメだし、スポーツをさせてあげられるような施設もないので、教育的なことを考えると日本にいたほうがいいのかなとも思いつつ、まだ迷っています。

 でも、やっぱりゆったり暮らせるのはブルンジかなと思いますね。

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ブルンジにて

――日本での子育てはせわしないですか。

さつき 日本で正社員で働いて子育てするのって、本当に過酷ですよね。朝夕の送り迎えすら難しいし、子どもを連れて帰ってきたらご飯食べさせてすぐ寝かせて、また朝起きて会社に行くみたいな感じで、日本だと好きなことをする時間が本当に少ないなというのは感じますよね。

異国で暮らして感じた“差別”

――さまざまな国で生活されてきたお二人ですが、差別を感じたことはありますか。

さつき 日本では、エリックが電車に乗ると横に誰も座ってこないことがあるみたいで。差別とかじゃないと思うんですけど、怖いと思われているのかなっていうのはありますね。

 あと、道ですれ違った時、おじさんとかが鼻をつまんで「臭い」みたいなジェスチャーをされることがあるみたいです。「その時臭かったん?」って聞いたんですけど、別に臭いわけじゃないみたいで。何が理由か分からないんですけど、嫌な顔をされることはあるみたいです。

――逆に、さつきさんがブルンジで嫌な体験をされたことはありますか。

さつき 違う人種すぎて差別っていう感じじゃなくて、髪の毛を触りたがったりするような、面白がる感じですね。

 

Youtubeでは国際結婚に対して批判的なコメントが来ることも

――さつきさんはブルンジを紹介するYouTubeも配信されています。

さつき ブルンジという国の名前すら知らんって人がほとんどなので、ちょっとでも日本の人にブルンジのことを知ってもらえたらなと思って始めました。

 国際結婚を応援してくれる人もいますけど、「なんで黒人と結婚すんのや」っていう意見が結構多いです。「黒人と結婚する人が増えたら日本の人口の何%が黒人になるんちゃうか」みたいな攻撃的なコメントが来たりすることは多いかもしれません。

――「なんで黒人と結婚するんだ」と言われても好きな人と結婚しただけで、答えようがないように思うのですが……。

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