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「日本では年間1000本以上の映画が公開されているんですが…」

粉川 支援してくださった方には、リターンとしてオープンチャットにご登録いただいていたんですが、クラウドファンディングの締め切り前は、私も皆さんと一緒になって「また支援してくれる人が!」「あ! 50万円入れてくれた方がいる!」といった感じで盛り上がっていました。

 金額だけではなく、と言ったものの、50万円を支援してくれた方がオープンチャットに入ってきたときは“勇者降臨”みたいな感じでしたね(笑)。

 公開前後は私が忙しさのあまり、なかなかオープンチャットに投稿できていなかったんですが、支援者の方々は「キャストが発表されましたね!」とか「インタビュー記事読んだよ!」などと送ってくださって、熱量が高いまま上映にいたったように思います。

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粉川なつみさん ©文藝春秋

――いろんな方からの応援で作品が盛り上がったんですね。

粉川 そうですね。“応援される映画”っていいな、と思っています。

 いま日本では年間1000本以上の映画が公開されているんですが、ヒットしないとすぐに上映が終わってしまうんです。その一作に製作者たちは何年もかけて、情熱を注いで完成させて、それでも一瞬で終わってしまう。だから、私としては、製作者に対するリスペクトを込めて、人の記憶に残る映画を配給したいと思っています。

 なので今後は、映画関係者や映画ファンだけでなく、多くの方々に映画のプロモーションそのもの、そして映画を楽しんでもらえるような仕掛けを作っていきたいです。