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《ミスチル所属事務所が家宅捜索》逮捕のコンサル会社社長が明かした“疑惑の真相”「大好きなミスチルを間接的に掌握できると思ったのかも…」

《ミスチル所属事務所が家宅捜索》逮捕のコンサル会社社長が明かした“疑惑の真相”「大好きなミスチルを間接的に掌握できると思ったのかも…」

source : 週刊文春Webオリジナル

genre : ニュース, 芸能, 社会

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 日本を代表する国民的ロックバンド、Mr.Childrenのマネジメント会社「エンジン」に証券取引等監視委員会に家宅捜索が入ったのは2022年11月のことだった(#1)

「エンジン」代表で、ミスチルメンバーらと20年以上の付き合いがある谷口和弘(46)が設立したアーティスト関連のグッズ会社が、老舗衣装卸「プロルート丸光」の虚偽情報開示の疑惑に関わった疑いがあるとして、家宅捜索が入ったのだ。

記者の直撃に答える谷口氏 ©文藝春秋

家宅捜索はメンバーにとってまさに寝耳に水の出来事だった

「谷口氏はミスチルの機材を運ぶアルバイトからキャリアをスタートし、サッカーなどを通してボーカルの桜井和寿と交流を深めていきました。その甲斐あって谷口氏はマネージャーになり、2014年にはミスチルメンバーと共にそれまでの事務所から独立して、エンジンを設立。メンバーらが最も信頼する、最側近と言える人物でした」(音楽業界関係者)

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 家宅捜索から約1年がたった今年10月12日、ついに事件が動き出した。

 東京地検特捜部は、谷口氏のグッズ会社へ約1億円の架空売り上げを計上していた金融商品取引法違反(有価証券報告書の虚偽記載)の疑いでコンサルティング会社「ウェルスブラザーズ」社長の石山恵介容疑者(45)、プロルート元会長の安田康一容疑者(62)、元社長の森本裕文容疑者(43)を逮捕したのだ。

石山恵介氏(ウェルスブラザーズHPより)

谷口氏のグッズ会社が割り込める余地すら、初めからほぼなかった

「プロルートは本業がふるわず、株価が低迷していました。そこで筆頭株主だった石山容疑者は2019年、起死回生の一打として谷口氏と森本容疑者を引き合わせ、プロルートに谷口氏のグッズ会社を子会社化させたようです。プロルートは谷口氏の会社を子会社化した際の発表で、同社を『高い知名度を有する複数のアーティストのコンサートグッズ制作』を担当する“窓口”だと持ち上げ、称賛しています。ミスチルという名前こそ明言しないものの、この子会社化によってプロルートの株価をつりあげようとしたと見られています。

 ただ実は、このグッズ会社は設立したまま野放しになっており、取引実績はほぼ皆無。おまけに別のグッズ会社がミスチルと独占契約を結んでおり、そもそも谷口氏のグッズ会社が割り込める余地すら、初めからほぼなかったようです」(捜査関係者)

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