「実は、『おくりびと』では、余の撮影はたった3日間。しかも舞台の山形のロケではなく、都内の撮影所で撮影したのみでしたが、作中での存在感はたっぷりでした。彼女はアカデミー賞の授賞式に招待されておらず、滝田洋二郎監督を応援するためだけに自腹で駆け付けたのですが、幸運にも授賞式に出席できることに。レッドカーペットを歩きながら、かつてクビになった劇団で悪戦苦闘していた時代を思い出し、感慨深かったと後に語っています」(前出・映画関係者)
50歳のときに2歳下の美術スタッフだった男性と結婚
同作に加え、2009年の『ディア・ドクター』、2012年の『あなたへ』でも、日本アカデミー賞最優秀助演女優賞を受賞。演技が下手でリストラされた過去があるとは思えない名バイプレイヤーへと成長を遂げ、2019年には、紫綬褒章を受章している。そんな彼女が大好きだというのがお酒だ。
「かつては『二日酔いの感覚が分からない』というほどの酒豪で、酒蔵を訪ねるロケでは上機嫌で日本酒をあおっていたことも(笑)。ただ、コレステロール値が上がりすぎて、最近では控えているそうですが」(前出・テレビ局関係者)
プライベートでは長らく独身を貫いていたが、2006年、50歳のときに、2歳下のNHKの美術スタッフだった男性と結婚を果たした。
「オフになれば一緒に出掛けるのはもちろん、ハートマークのメールを送りあったり、家では手をつないでテレビを見るほど。夫はユニークな人で突然カンチョーをしてくることがあるらしいのですが、余はそれすら愛として受け止めている(笑)。ラブラブな夫婦関係は、今も非常に良好です」(同前)
能で鍛えた体幹でハードな撮影にも対応
いつまでも妖艶さを失わない秘訣は、夫婦仲の良さだけではないようだ。肌ではなく“心のリフトアップ”を目指し、今は津軽三味線と能の稽古に力を入れているのだという。
「自宅の地下に稽古場を設けて、毎朝練習しているそうですよ。能で体幹を鍛えているので、ハードな撮影にも対応できるのでしょう」(女性誌編集者)
“ハマのマリア”が“古希のマリア”になるまであと3年。エイジレスな魅力はますます開花していきそうだ。