「殺してしまうつもりなんかなく、悪気はなかったと弁解したいんでしょうが、いつか死人が出るのではないかと心配していました」
以前、ホストとして働いていた店の悪評を聞いていた元従業員の悪い予感は的中してしまう。静岡市葵区のホストクラブ『RE:MAKE』(リメイク)の従業員寮で、同店でアルバイトをしていたホストの太田琢巳さん(23)=源氏名タクミ=が変わり果てた姿で見つかったのは9月6日のことだった。
静岡県警は太田さんに対する傷害致死や強制わいせつ容疑で、10月25日までに同店代表の海野智哉容疑者(30)=同マサト=ら6人の同僚ホストを逮捕している。
太田さんの遺体には全身火傷が
「現代表のマサトは先輩がいる頃は大人しかったんですけどね。上が抜けていった後に権力を握ってやりたい放題だったとは聞いています。周りのことを考えられない、自分だけが楽しければよい、というタイプ。窃盗の前科もあるし」(同前)
太田さんの遺体には全身に火傷があり、熱湯がかけられた疑いが持たれている。死因は溺死と見られている。亡くなる当日、太田さんの身に何があったのか、静岡県警の捜査が続いている。
従業員から死人を出したホストクラブはいったいどのような店なのか。現地で取材を進めると、これまで店舗が引き起こしてきた様々な問題が浮かび上がってきた。