ここに複数枚の写真がある。真っ赤な血糊で染まった白いTシャツ。特徴的な二重瞼の男性は笑みを浮かべている。背景に写っているのは点滴や医療関係者のものと思しきニトリル手袋。どうやら病院で“自撮り”をした写真らしい。

 この写真が回ってきたという女性が呆れつつ明かす。

「搬送先の病院で“自撮り”した写真と、刺された箇所をアップにした計4枚の写真を友人らに送っているみたいです。ピンピンしていますが、刺された直後にこんなことを普通しますかね」

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 写真に写っている男性は、11月5日午前1時半頃に新宿・歌舞伎町で発生した殺人未遂事件の“被害者”Bさん(23)である。

搬送先の病院で“自撮り”写真

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 歌舞伎町で起こった殺人未遂事件が大きな反響を呼んでいる。

 ホスト店勤務のBさんの首元をカッターナイフで刺したとして駆けつけた警察に殺人未遂の容疑で現行犯逮捕されたのは、都内在住のA子(25)。

“ニセ被害者”まで登場

 センセーショナルな事件はSNS上で一気に拡散し、“ニセ被害者”まで登場する始末だった。

“ニセ被害者”の投稿(現在は削除済み)

「『お客様と揉めてしまい、刺されたのは自分です』という旨の投稿をしたホストがいますが、あれは偽者。『ホストと客間で起きた色恋トラブルではないか』という見立てに便乗しただけの輩です。そもそもBはホスト店で働いているものの、プレイヤー(接客の仕事をするホスト)ではなく内勤スタッフですから」(歌舞伎町ホスト関係者)