「『本になるよ』って話を聞いた時は本当にビックリしました。それでいいのかなって」

 初の著書『チャンサカの気まぐれパンチライン』を出したアルコ&ピース酒井健太さん(40)インタビューをお届け。本を作るなかで感じた驚きや、ラジオにかける思いなどを聞いた。(全2回の1回目/後編を読む)

アルコ&ピース酒井健太(40)が語った、パートナー矢端名結アナとの思い出とは? ©佐藤亘/文藝春秋

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初の出版について思うこと

――酒井さん初の著書『チャンサカの気まぐれパンチライン~読んでも何も残らない本~』が発売になりました。ご自分が執筆し、ご自分が表紙を飾る本が書店に並ぶというのは初めての経験だと思うんですが、今はどんな気分ですか?

酒井健太(以下、酒井) まだ実感がないんです。完成した本を手にしてみて、本当にできたんだって感じがしますけど、書店に並んで誰かが買ってくれるってなると、どうなんだろうなって。正直、母親も出版するのを知ってるのかなって感じですね。たぶん知らないと思うな。

――この本は音楽エンタメサイト『耳マン』に連載していたコラムを書籍化したものですが、連載を進めていく上で苦労したことは?

酒井 別に最初から「やってみようかな」って感じでしたから、ホントに書くのが毎回ちょっと面倒臭いぐらいで。「やべぇ。もう締切だ」と思って焦った時もあるけど、締切を過ぎても担当者は何も言わなかったんです。みんなそれぐらいのスタンスでやってたと思うんですよ。10日ぐらい過ぎたことも全然ありましたもん。

――本の帯では“チャンサカ構文”と称されていましたが、こんな特徴的な口語調で書かれた本って他にないと思うんですよ。読んでビックリしました。正直、芸能人の本ってゴーストライターなんて話もあるじゃないですか。でも、これは酒井さんご本人以外には書けない中身だなと。なんでこういう文体にしようと思ったんですか?

初の著書『チャンサカの気まぐれパンチライン』 ©リットーミュージック

酒井 わりと普段のまんまの感じで書こうというのは意識してましたかね。そもそも本になると思ってないから、気軽に書けたというのはあると思うんですけど。ほとんどの人がこのコラムの存在を知らなかったし、コラムの告知もあんまりしたことがなかったんで。

――どこかで真面目に書きたくないという照れもあるんですかね?