初の著書『チャンサカの気まぐれパンチライン』を出したアルコ&ピース酒井健太さん(40)インタビュー後編をお届け。ラジオ業界では大きな人気を集める酒井さんだが、「ラジオスター」ともてはやされることを正直どう思っているのか? 今気になるパーソナリティや、愛聴している番組についても教えてもらった。(全2回の2回目/前編を読む)
◆◆◆
故郷の川崎が作った「親しみやすさ」
――リスナーさんと電話でやりとりする時の距離感も絶妙に感じます。
酒井健太(以下、酒井) それも同じなんですよ。緊張してほしくないというか、素でいてほしいというか。
――そういうスタンスはどこから来ているんですか?
酒井 あんまり付き合いはないですけど、地元の川崎には怖い先輩しかいなかったので、「こんな先輩がいたらいいのになあ」というのを自分でやっているんだと思います。親しみやすいというか、話しやすいというか。カジュアルに喋れる先輩が川崎にはいなかったので、そういう人でありたいと思っているかもしれないですね。
――酒井さんがラジオ上で見せている自然なトークは、実は意識的にやっていて、普段とはちょっと違うと。
酒井 テクニックと言われると絶対違うんですけど。
――こんな話をしちゃって、意識し始めたら、来週から不自然になっているかもしれないですね。
酒井 そうそうそう。「酒井、違えぞ。フォーム崩れてるから」ってなるから(笑)。
――本を読んで感じたんですが、普段のイメージとは裏腹に、酒井さんは知識も豊富ですよね。真島さんとの対談では落語の話もされていて、そんな面があったのかと驚きました。
酒井 意外と落語も聴きますよ。確かにあまり出したことない面もこの本では書いているかもしれないですね。でも、そういう知識も『オールナイトニッポン』(ニッポン放送)をやり始めて、フリートークどうしようというところから、結構外に目を向けるようになったのは大きいと思います。
――でも、それをひけらかしたりはしない。
酒井 そうっすね。そういう風にしています。ひけらかしたら嫌われそうじゃないですか。いやらしくならないようにというか。あえて拾ってきたものを出すのはちょっと違うかなと思うので。
――ラジオをやる上で一番影響を受けている人は誰ですか?