トラブルが起きても「これ、激辛だな」って思いながら楽しむ
――アコギを弾きながらラップするスタイルは、GAKUさんの中でひとつの完成形になるんですか。
GAKU 今、ラップバトルとか流行っていて、そういうテレビもありますけど、僕がその方向に行くのかって言われると、現実的ではない。そもそも、自分がそういうのに長けているとも思っていない。
僕にしかできないアプローチがあると思うし、そのひとつがギターを弾きながらラップをするということ。ここまでいっぱい悩んでたどり着いた感じですが、これがベストなのかどうかは分からない。今後も模索しながら、自分のやりたいライブを追求していきたいですね。
――50歳を超えて、ライブとの向き合い方とか振る舞いに変化が生じましたか。
GAKU ステージでは、よくトラブルが起こるんです。コードや歌詞を間違えるのはよくあるし、機材トラブルで「音が出ないよ」ってこともある。昔はそうなるとアタフタして、頭の中が真っ白になって、言葉が出なくなっていました。
でも今は、僕の好きな言葉で「トラブルは旅を彩る調味料」というのがあるんですけど、トラブルが起きた時は、「これ、激辛だな」って思いながらライブを楽しんでいます。それはやっぱり、年齢と経験を重ねてきたのが大きいですね。
「象は、動物園にいるんじゃねぇーぞ」家族で世界一周の旅に出た理由
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そんなGAKUが、音楽とともに大切にしているのが家族だ。2016年には、家族4人で、「象は、動物園にいるんじゃねぇーぞ」と称して、船などで世界一周の旅に出た。
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――2016年に家族4人で世界一周の旅に出たのは、何か理由があるのですか。
GAKU 当時は上の子が小4で、下の子が2歳だったかな。子どもたちが、象はいつも動物園にいるもんだと思っているようだったので、アフリカで象が自由に歩いている姿を見せられるんだったらいいかなって思って、「ピースボート」という大きな客船に乗って旅に出ました。
――GAKUさんにとって、家族はどういう存在ですか。
GAKU 一番大切なもので、家族がいるから頑張れます。子どもたちは、僕の仕事を理解していますし、ライブもたまに観にくるんです。ステージで家族の話をよくするんですけど、次女には「私の話はしないで」って言われて(苦笑)。お年頃か、気にしているみたいです。