プロ野球中日の大野雄大投手(35)が11月9日の契約更改交渉後に行った記者会見が波紋を呼んでいる。今季は左肘の手術で1試合の登板に終わった中で、立浪和義監督(54)への批判とも受け取れる発言をしたからだ。
「チームとしてはがらっと変わらないと勝てへんやろな、と。このままいっても多分、勝てへんと思います。選手が一番やらないといけないですが、球団もそう。監督、コーチも。みんな変わらないと強くならない。このままいっても強くならないですね」
会見を受け、ネット上でファンが「さすが俺たちの大野」などと賞賛した一方、チーム内からは「今年ほとんど働いてないのに、どの口が言うのかと思いました」(古参のスタッフ)と疑問視する声も上がった。昨季までのエースとはいえ、いち選手である大野にここまで言うことを躊躇させない背景には一体、何があるのか――。
阪神・岡田監督を引き合いに立浪監督に「物足りなさ」を表明
大野は今季までの3年契約に加え、オプションだった来季契約を現状維持の3億円プラス出来高払い5000万円で更改した。自身の来季に向けては「来年次第で25年シーズンはユニホームを着られない可能性もある。どれだけやれるのか、そんな覚悟を持ちながら過ごす1年になる」と進退懸けて臨む決意を示した。
球団との話し合いはわずか6分で終わったそうだが、記者会見は30分近い“独演会”となった。そこでは、チームへの苦言が次々と出てきた。
特に立浪監督に対しては、中日入団まではファンだった阪神を引き合いに出し、物足りなさを口にした。
「明確な指示を出して、それに選手が応えていくと言いますか。ひとつは四球もそう。岡田(彰布)監督が選手に伝えて、選手が実行していって…。『それが査定のポイントにつながっている』と(首脳陣が選手に)話してやっていった。うちと明らかに四球の数も違いますし……」