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2018/04/05

如何にして戦いながら中継ぎを育てるか

 しかし、しかしである。先発投手を引きずった結果として、敗戦を重ねれば、やがて彼らもまた調子を崩すことになる。投げる球数が増えれば疲労も蓄積し、ローテーションを維持できなくなるかも知れない。そもそも長年Bクラスに低迷するチームを勢いづける為にはまずは「勝ちを重ねる事」が重要だ。抑えに実績のある増井が控えていても、彼までつなげる事ができなければ宝の持ち腐れに終わってしまう。

 だとすれば、このチームの鍵を握るのは、「如何にして戦いながら中継ぎを育てるか」になるはずだ。佐藤達や比嘉、更には岸田と言ったベテラン(彼らの奮起を期待する事は当然として)がピークを過ぎたこのチームにおける中継ぎ陣の問題は、彼らに代わる選手の経験が決定的に不足している事である。だからこそ、黒木や澤田に代表されるような、若手を勇気をもって積極的に早い回から使って欲しい。もしも、仮に彼らに不安があるなら、ランナーを残したシチュエーションでは、度胸のある事で定評のある近藤をセットアッパーとしてではなく、早い回から投入してもよいだろう。そしてランナーがいない回の頭から、余裕を持って若手を登板させればよい。

 代打だって同じ事だ。リードされた9回まで中島を温存するくらいなら、もっと早い回のチャンスから使っていけば良い。怪我人が相次ぎ、戦力に困ったここ数年とは違い、今年は投打ともに戦力は揃っている。だからこそ、豊富なコマを次から次へと切るようなスピード感がある野球が見てみたい。球場に足を運んだファンが期待しているのは、中島や西野や近藤や増井が9回までベンチやブルペンに腰を下ろしている姿ではない筈だ。

「福良さんは本当にいい人だ」。球団関係者から聞こえてくるのはそんな声だ。しかし、福良監督には時にエースを早めに下ろす勇気を持ってほしい。好投した先発投手にはそれ相応の評価と次の先発の機会を与える事で遇すれば良い。「仏の福良」が「鬼の福良」となって、「次の回も行かせて下さい」という先発投手から容赦なくボールを握り取れるようになった時、今年のチームの躍進があると信じている。

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