映画『帝都物語』(88年)などで知られる実相寺昭雄監督の秘話を語るトークライブに出演し、還暦を超えてなお衰えぬ美貌を披露、『ウルトラマンティガ』での秘話を公開して話題になった女優・歌手の高樹澪(63)。

 高樹はドラマ『スチュワーデス物語』やサザンオールスターズが音楽を手がけた映画『モーニング・ムーンは粗雑に』等に出演して1980年代を席巻。今年も渡辺裕之の遺作となった映画『ぬくもりの内側』や、インディーズ系の特撮映画『温泉シャーク』などに出演し、女優として再び脂が乗って来た印象だ。

高樹澪 公式サイトより

 高樹は1959年12月31日に福岡県の飯塚市で生まれ、小学校1年からは横浜で育った。小学生時代から「劇団いろは」で子役として活動していたが、中延学園高校(現・朋優学院高校)を卒業後、一度は第一勧業銀行(現・みずほ銀行)に就職している。

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マネージャーとしての転職面接で「女優」にスカウトされる

 22歳の時に芸能マネージャーを志して退職、転職活動をしていたが、その面接で“女優”として気に入られ、すぐに映画『モーニング・ムーンは粗雑に』のオーディションに合格している。この映画の挿入歌「恋の女のストーリー」も任せられ、同時に歌手デビューも果たす。さらに本人の希望で役名がミオ、芸名も澪となり、高樹の芸能生活はこうして始まった。

モーニングムーンは粗雑に

 デビュー翌年に23歳にして映画『無力の王』で主演に抜擢される。翌年には初アルバム「ナーダ」が40万枚超を売り上げ、3枚目のシングル「ダンスはうまく踊れない」は80万枚の大ヒット。

 低音が魅力的だが、美しい高音まで一気に歌い上げるその歌唱力が高い評価を得た。

 順調なスタートを切った高樹を国民的存在まで高めたのが、83年の『スチュワーデス物語』(TBS系)への出演だった。主演は堀ちえみと風間杜夫。堀の「教官!」というセリフやドラマ内でのあだ名「ドジでのろまな亀」がその年の流行語になるほど大ヒット。