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「これ、どこまでホントなの!?」玉袋筋太郎が驚きまくって涙がポロリ“全身脚本家”橋本忍の怖すぎる真相

「これ、どこまでホントなの!?」玉袋筋太郎が驚きまくって涙がポロリ“全身脚本家”橋本忍の怖すぎる真相

~『鬼の筆 戦後最大の脚本家・橋本忍の栄光と挫折』著者・春日太一との刊行記念対談

2023/12/16
note

あとがきを読んでいたらポロリと涙が

春日 ただ、この映画の創作ノートにある「企画意図」の第1行目には「この映画のテーマはどういうことなんだろう……」と書かれていて、橋本忍さん自身もこの映画をどうすればいいかわかっていないようでした。

玉袋 幻だからね。わかってないんだよ。沈んじゃったし。

春日 その一方で、ノートには当時ヒットしていた『スター・ウォーズ』の興行形態を例に出して、宣伝や興行のあり方についての詳細な分析をしている箇所もあるんですよね。

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玉袋 やっぱりマーケティングに興味があったんだね。『八甲田山』の時も予告編ばっかりで、いつできるんだ、まだできないのかって、ずっと待たされていたのも狙いだったってあったけど。

春日 これも『八甲田山』のノートに書いてあるわけですよ。この映画は3年かけるから、東宝の宣伝部に「製作期間に3年かけた」という事実を前面に出してほしい。それだけ掛けたこと自体がウリになると書いているんですよね。だからというわけじゃないですけど、僕のこの本も“12年かけた”ということを前面に出します。

玉袋 なるほど。先生のこの本も、“八甲田システム”なわけだ。

春日 何度も言いますが、この本を作っている間に自分自身でも驚きの連続でした。読まれた皆様も相当びっくりされると思うんです。存分に楽しんでいただければ幸いです。

玉袋 ……最初っから最後の最後まで、びっくりの連続だったよ。ただね、先生。俺はあとがきを読んでいたらポロリと涙が出て来ちゃったんだよ。橋本忍という“全身脚本家”の凄まじい題材を、春日先生が全身全霊でこれだけの本にした。ありがとう。本当にいい本だったよ!

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