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資産18億円・87歳の現役トレーダー"シゲルさん"が豪邸に住まず、ボロボロの帽子を愛用し続けるワケ

source : 提携メディア

genre : ビジネス, マネー, ライフスタイル

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女房の判断のおかげで、一命をとり留めることができました。脳梗塞が起こると、筋肉が緩んでしまうので舌根(ぜっこん)が沈み、大きないびきをかくことが多いそうです。病院に入院する羽目になりました。

退院してひと安心、と思ったら、翌年には心筋梗塞に見舞われました。血流を守るために、いまも心臓の冠動脈に3cmほどのステント(狭くなった血管を内側から広げるための網目状の筒)が入っています。しかし、これだけの病気を繰り返しても、脳の機能に問題がなかったのは、本当によかったと思います。

頭が回らない、手が動かないといった事態になれば、株取引ができませんからね。

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白内障手術でルーペなしで四季報が読めるように

目もだんだん見えなくなってきたのには、悩まされました。チャートも新聞も四季報も、私にとっては文字が小さい。ルーペを片手に売買する時間が増えました。

けれど、2022年、思い切って白内障の手術を行ったところ、すごくよく見えるようになったんです。私は「日帰り手術がいい」と言ったのに「まぁまぁ、一日ゆっくりしていってください」と宿泊になったのですが、本当に受けてよかった手術です。

その後は、ルーペを使わなくても売買できるようになりました。

血圧は高いですよ。最高が240mmHg、最低が120mmHgを記録することもあります。

最高血圧が140mmHg以上であれば「高血圧」と分類されますから、高血圧もいいところですよね。自戒の念を込めて、その数値が記録された用紙を机にはっていますが、血圧のためにやっていることといえば、それだけです。

とくに食事に気をつけたり、降圧剤を飲んだりしているわけではありません。そもそも、年をとって血圧が上がるのは自然なこと。無理に降圧剤で血圧を下げようとすると、頭もボーッとして、判断力が求められるデイトレードには向かないように思うんです。

まぁ、こんなことを女房に言っても、「何を言っても聞きやしない」と苦い顔をされるんですがね(笑)。