「胸のあたりに肘をツンツンと押し当てて…」
「同じ地域に7、8歳上の男性の信者がいて、私は彼を実の家族のように慕っていました。お兄さんのようであり、お父さんの代わりのようでもあり。よく遊んでくれましたし、我が家に家庭教師としても来てくれました」
エホバの証人は男女関係には極めて厳しい制限を課す。未婚の男女が肉体関係になる「婚前交渉」は禁止されており、信者以外との恋愛も許されない。だが、年長の信者は信じられない行動をとる。
「私の胸のあたりに肘をツンツンと押し当ててきました。9歳頃でも、胸を触られることがどういうことかわかっていました。慕っていたお兄さんにそのようなことをされて、すごくショックだったのを覚えています」
それだけではなかった。
「あるときは鉄パイプのような棒に跨って股間を擦るよう強要されたこともあります。まだ小さかった当時は彼の目的がよくわからなかったので、言われるがままにすると、彼は『気持ち良い?』と聞いてくるんです」
中島さんは信者時代、こうした被害を訴えることはできなかった。
エホバの証人日本支部広報部門に中島さんの被害や性虐待についての見解を問うと「エホバの証人は性的虐待を重大な罪と見ています」とし、主に次のような回答があった。
「信ぴょう性が確認されていない事例についてコメントすることはありませんが、エホバの証人の会衆の長老たち(地元のグループの世話役)は、児童虐待に関する訴えや報告を聞いた場合、児童相談所への通報を行います」
元信者の証言から徐々に明らかになるエホバの闇。だが、被害はこれだけではなかった——。「週刊文春電子版」では、「真相追及キャンペーン エホバの証人の闇」と題する連載を配信する。中島さんの告白のより詳しい内容のほか、元信者や関係者の証言から明らかになったエホバの証人の実態を詳しく報じる予定だ。
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「週刊文春」では、「エホバの証人」について情報を募集しています。文春リークスまで情報をお寄せください。
文春リークス:https://bunshun.jp/list/leaks
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