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 この状況に、卓球関係者の中では「タイミングが最悪。また余計なことで注目を集めて……」と嘆く人も少なくないという。というのも直前の7月19日に、卓球の海外ツアー女子最終戦「ワールドテーブルテニス(WTT)女子ファイナルズ2023」が12月に日本で初めて開催されることが決まったからである。

 格式の高い大会だが、実はこのWTT日本法人のゼネラルマネージャーは福原さんが務めているのだ。開催が決定した時にコメントを発表したのも福原さんで、年末に向けた宣伝、告知でも表に出る機会が増えるはずだった。

©時事通信社

 江氏は会見で、2人が子どもの共同親権を持っていると主張している。「連れ去り」については江さん、福原さんの言い分は真っ向からぶつかっており、そのどちらが正しいかは判断がつかない。しかし、2人の間での調整がうまくいっていないことは確かなようだ。

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 離婚を発表したときには、子どもたちは台湾で江さんと暮らすことになったと受け取れるニュアンスだったし、実際しばらく子どもたちは台湾で生活していた。しかし福原さんが子どもたちに会いに台湾に行き、長男を伴って帰国。そのまま現在に至ったということになる。

福原の「特殊な家族観」をつくったもの

 現在の“泥沼”を目の当たりにして思い出されるのが、福原さんの家族観だ。福原さんは幼稚園の頃から大会で活躍し、5歳の頃には「天才卓球少女」としてバラエティ番組でも国民的な人気者になっていた。

1998年8月10日、大阪での全日本選手権予選にて 当時9歳 ©AFLO

 そして当時から福原さんの存在には、厳しく指導にあたる両親がセットだった。父も母も、小さかった福原さんが泣きじゃくっても叱りつける姿がテレビなどで何度も紹介している。当時でさえ“スパルタ”の印象を与える教育方針で、いま見るとかなり「キツイ」印象を与える映像だ。

 その両親は後に離婚し、福原さんは父と絶縁状態になっている。2013年に父が亡くなったときも「2008年の終わりごろを最後に、一度も会っていない状態にありました。以降は電話やメールでのやりとりも、一度もない関係となりました」とコメントした。

 福原さんの中に、「円満な家庭」や無条件の愛情に対する渇望があっても不思議ではない。