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 皮肉を言えば天声人語のエラそうで独善的なあの感じって、ろくにリサーチもせずに独りで好き勝手に書いているからなのか。そんな答え合わせが今回できたかも。

 気になるのは聞き取り調査をした側も同様だ。天声人語の筆者がぬけぬけと酷い言い訳をしているのにそれ以上は何も聞いていないのだ。なんだそれ。

海外メディアはどう報じたか

 ちなみに2019年7月にジャニー喜多川氏の訃報を海外メディアはどう伝えたか。イギリスの公共放送であるBBCはジャニー氏の業績にも触れつつ、

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《一方で、物議をかもす人物でもあった。どれも証明されなかったが、パワハラと性的虐待の告発が繰り返された。ジャニーズ事務所は業界であまりに圧倒的な存在だったため、ジャニー喜多川氏を批判することはほとんど不可能だった。強大なジャニーズ事務所を脅かそうと挑む人は、日本の主要メディアには皆無だった。》(2019年7月10日)

 と書いていた。ジャニー喜多川氏ばかりか「ジャニーズ事務所と日本の主要メディア」についても指摘していた(※これも2023年4月18日の当コラムで紹介している)。

 この報道から4年後(昨年)にBBCは喜多川氏についてのドキュメンタリー番組を放送し、それがきっかけで日本の主要メディアも喜多川氏の性加害問題を報じることになった。こうしてあらためて読むと示唆的でもある。

朝日新聞の「まとめ」は…

 さて、今回の朝日新聞の「検証記事」は角田克・専務取締役コンテンツ統括がまとめとして、

「朝日新聞は社会における『炭鉱のカナリア』であらねばならないとの思いを新たにしました。」

 と冬休みの宿題の感想文みたいなものを書いて終わっている。これをしれっと年末に出して終わっている。実際、これを書いてゴキゲンなお正月休みに突入したのだなとの思いを新たにしました。おしまい。