岸田文雄首相が主導する形で、解散が正式に決定した宏池会(岸田派)。同派所属の森屋宏官房副長官(66)が、「週刊文春」の直撃取材に対し、「総裁選になれば、みんなまた自然に集まってくると思いますよ」などと語った。解散が決まったはずの派閥の再結集を示唆する首相側近の発言だけに、今後の議論にも影響を与えそうだ。

首相が「日本にとっても必要な人材」と高く評価

 森屋氏は山梨県都留市生まれ。北海道教育大学を卒業後、母親が創立した幼稚園を継ぎ、園長・理事長に就任した。その傍ら、山梨県議を4期務めた後、国政に転身。2013年の参院選で初当選し、現在、当選2回を数える。昨年9月の内閣改造で官房副長官に就任した。

岸田派の森屋官房副長官 ©時事通信社

「岸田首相の信頼も厚い。森屋氏の選挙では自ら応援に駆け付け、『宏池会にとっても自民党にとっても日本にとっても必要な人材です』と高く評価しています」(自民党関係者)

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 そうした中、岸田首相が1月18日夜の会見で表明したのが、派閥解散の検討だった。翌19日には首相に追随するように、二階派や安倍派も解散する方針を発表。岸田派は1月23日、臨時議員総会を開催し、解散を正式に決定した。

派閥解散を決めた岸田首相 ©時事通信社

 ただ、岸田派議員の一人はこう語る。

「派閥解散といっても、実態はそう変わらない。幾つかの“派内派閥”がありますから」

 例えば、岸田派の参院メンバーで構成される「参宏会」。同会の事務局長を務めているのが、官房副長官の森屋氏だ。その森屋氏が1月21日、「週刊文春」の直撃取材に対し、以下のように語った。