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「メイドインインディア」×「日本のテクノロジー」の重要性 インドでも売れ続ける貝印ブランド「KAIグループ」のこだわり

source : 提携メディア

genre : ビジネス, 商品, テクノロジー, 企業

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ケース付き、ピック付きの爪切りは日本の知恵です。日本らしい配慮ともいえます。包丁も同じ、カミソリも同じですけれど、インドの原材料と日本の技術、日本らしい配慮を合わせた製品だから売れているのです。

カミソリも売れています。これもまたインドの原材料で、日本の工作技術で作ったものだからです。カミソリは男性用、女性用を扱い、女性用ではビキニラインといって下のムダ毛を処理するカミソリも出しています。これはすごく好評です。

こうした商品を当社の営業マンがインド全土にセールスしているわけです。

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スズキはなぜインドで成功したのか

われわれは「インドで売れる商品はDUPS」と言ってます。Dは、デザイン&ドゥラビリティ(耐久性)。Uは、ユニークネス&ユーティリティ。Pは、パテント&プライス。Sは、セーフティー&ストーリー。この4つがなければインドでは売れません。

インドで知られている日本企業ですが、ナンバーワンはスズキ。インド人のなかにはスズキをインドの会社だと思っている人もいるくらいです。

スズキは今年の初めに約6600億円を投じて、グジャラート州で年産100万台の工場を新設すると発表しました。今もスズキはナンバーワンですけれど、ますます成長するでしょう。

スズキは自動車会社としてもっとも早くからインドに進出しています。そして、車の王様とも言われています。“King of Indian Automobile Industry”なんです。インドでは4割のシェア(41.3パーセント=筆者注)を持っていて、売れている車のランキングにはスズキの車ばかり。EVで遅れていると言われていますが、来年にはさまざまな種類のEVを出すと言われています。

なぜスズキの車が売れているか。まずはクオリティです。そして、メンテナンスの手間がかからない。3番目は故障が少ないから信頼できる。安心して乗っていられるんです。4番目は、インド中に販売店、修理、保守点検のワイドネットワークがある。